ママ友との付き合いが子どもの友人関係にも影響。コミュ障ママは娘のために“ママ友”を作れるのか!?

マンガ

公開日:2024/4/25

ママ友と付き合わなかったらウチの娘がハブられた

 子どもが幼稚園や保育園、小学校へ通い始めると必要になるのがママ友付き合いだ。特に子ども同士が仲良しなら、その母親同士もママ友になりやすいのではないだろうか。子育ての悩みや夫の愚痴を気軽に話せるような良好な関係性を築ければ、こんなに心強い仲間はいない。しかし、人付き合いそのものが苦手な人にとっては、ママ友付き合いが“恐ろしいイベント”へと変貌することも。

ママ友と付き合わなかったらウチの娘がハブられた』(おから:原作、モリコヨリ:漫画/KADOKAWA)は、コミュ障ゆえにママ友付き合いに失敗した主婦・おからさんの物語だ。自分を「コミュ障」と自称するおからさんにとって、ママ友付き合いは苦手なイベントそのものだった。公園に見知らぬママがいれば緊張し、どうにか挨拶しても会話が続かない。ママ友がいる妄想を脳内で繰り広げるも、その妄想の中でさえハブられてしまう有様だった。本作は、おからさんと同じようにママ友付き合いに悩んでいる人にとって共感必至の1冊だ。

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ママ友と付き合わなかったらウチの娘がハブられた

ママ友と付き合わなかったらウチの娘がハブられた

「ママ友なんて一生できなくてもいいや」と思っていたおからさん。しかし、おからさんの妹はママ友との付き合いの悪さが、子ども同士にも影響するかもしれないという。妹のアドバイスを真に受けなかったおからさんだが、その忠告は現実のものとなっていくーー。

 娘である、はるさんの急な熱が原因で誘ってもらったホームパーティをドタキャンすることになったおからさん。そのことがきっかけで、ママ友からハブられてしまう。それだけなら大人が我慢すれば良いだけの話だったが、その関係性は無邪気な子どもの世界にも伝染していく。

ママ友と付き合わなかったらウチの娘がハブられた

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ママ友と付き合わなかったらウチの娘がハブられた

ママ友と付き合わなかったらウチの娘がハブられた

 保育園の卒園まで残り3ヶ月というタイミングで、はるさんが友だちから「親友じゃない」といわれて仲間外れにされてしまったのだ。おからさんを無視する親を見ていた子どもは、大好きなママをマネしてはるのことをハブにする。そうした嫌な戦いは保育園からはじまっているのかと驚愕させられる一方、何も悪くないのに傷つけられたはるさんの涙に思わず胸がぎゅっとなった。親同士の関係で子どもが傷つく可能性があることを知り、ママ友付き合いについて改めて考えさせられる。

ママ友と付き合わなかったらウチの娘がハブられた

ママ友と付き合わなかったらウチの娘がハブられた

 小学生になった娘のため、苦手ながらママ友付き合いをがんばるおからさん。ありったけの勇気でママ友を作ろうと行動に移すも、結局空回ってしまい何一つうまく行かなかった。挫折し続け、心が折れてしまったおからさんの小さな背中が胸に刺さる。もうママ友付き合いを避けて生きていこうと決意したそんな時、教師のハラスメント行為により「ママ友」への考え方が変わりはじめる。

ママ友と付き合わなかったらウチの娘がハブられた

ママ友と付き合わなかったらウチの娘がハブられた

 小学2年生になった娘の担任は、授業中子どもに暴言を吐き続けるハラスメント教師だった。それを知ったおからさんは娘と子どもたちを守るため、勇気を出して避け続けていたママ友に相談する。ママ友の協力により証言を集めたおからさんは、同じクラスの子どものママと集団で校長に改善を訴えることに。

 力を合わせて担任のハラスメント行為に立ち向かった経験から、おからさんはママ友は子育てという戦場で共に戦う戦友なのだと気づく。仕事や趣味、考え方が違う人間同士、「仲良し」でなくても、困ったときは「子どものことを守りたい」という気持ちでひとつになれる関係なのだと。

 ママ友付き合いで大切なのは親友を作ることでなく、困ったときに助け合えるような関係を維持する程度でいいのかもしれない。普段は顔を合わせたら挨拶し、同じ時代に子育てをする仲間として「大変ですね」なんて少し会話するだけで充分なのだ。それでも子どもを大切に思う気持ちで繋がっている。“友だち”よりもっと軽い関係で良いと分かれば、きっとママ友付き合いのハードルが下がるのではないだろうか。おからさんと同じ悩みを抱えている人は、本作を通して自分自身のママ友付き合いについて考えてみてもらいたい。

文=ネゴト/押入れの人

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