「え! こんなことで人間は死んじゃうの?」の雑学集

更新日:2011/9/5

うっかり死んでしまわないための死の雑学

ハード : PC/iPhone/iPad/WindowsPhone/Android 発売元 : イースト・プレス
ジャンル:趣味・実用・カルチャー 購入元:eBookJapan
著者名:上野正彦 価格:400円

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元東京都監察医務院長で、医学博士である上野正彦の著書。監察医としての法医学的視点から、様々な死因について語った本である。
  
例えば、朝、家族の者が起きて来ず、そのまま死亡していた場合。死因が特定できず、通常変死扱いとなる。著者のような監察医や検死官の出番となり、警察の捜査対象となる。

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そして法医学の眼で検死が行なわれ、「物言わぬ死者」が様々な真実を語ってくれるのである。その実際に起こりうる驚くべき死因の数々がこの本には記されている。
  
だが本書は単に変死の死因を取り上げただけではない。変死となってしまった死者からのアドバイスを聞き、その死因を分析し、人々を危険から回避させ、常に元気でいられる方法を説明するのである。
  
例えば、ダイエット後。一気に食事を摂ると、循環器系のバランスが崩れ、他の臓器にも影響が出やすく、生命が危険になることや、おできを放置しておくと血管に化膿菌が入り、敗血症になること、エアコンや扇風機の冷風に長時間当たれば、心臓疾患のある人は心臓発作を誘発しかねないなど、様々な死因を説明している。あくまで最悪のケースなのだが、著者の具体的な説明により、私などは生活状態をつい見直してしまった。
  
後半は死についての雑学である。仮死状態の見分け方。胃を全摘した人は食べ物を体のどこで消化しているか。銃で脳を撃たれても即死しないケース。高地トレーニングで貧血を克服できること。指紋は死ぬと変化するなど、死亡直後、死因の雑学が幾つも挙げられている。こちらはまさしく知っていると、いつか得しそうな雑学集である。
  
死はどんな人間にもいつか必ず訪れるものである。ただ、突然で最悪のケースだけは避けたいと思うのが人間の本音である。そのために勉強しておくのなら、この本は最適であろう。

目次。なかなか強烈なイメージです

扉絵。こちらも強烈なイメージです

「立ち仕事は寿命を縮める」の説明図

「病気が発生しやすい魔の時間帯」の説明図

「銃で脳を撃たれても即死しないケース」の説明図

「指紋は死ぬと変化する」の説明図 (C)上野正彦/イースト・プレス