これからの「編集者」に必要なことは? 本好き、作家好きに、新しいビジョンをくれる1冊

2015/1/8

コルクを抜く

ハード : 発売元 : ボイジャー
ジャンル: 購入元:紀伊國屋書店
著者名:佐渡島庸平/大原ケイ/今村友紀/山内康裕/羽賀翔一 価格:300円

※最新の価格はストアでご確認ください。

 まったくの予備知識なしで読み始めた1冊でしたが、瞬く間に内容に夢中になりました。本好きなら誰もが心配しているこれからの出版物の行方。時代やツールに応じて激変している作家と読者の関係やその経済。編集者はこれまで以上に世の中と、読者が読みたいものと読みたいスタイル、作者の気持ちを考えた制作環境を準備してゆかねばなりません。

 講談社に勤め、『ドラゴン桜』、『宇宙兄弟』など、ヒット作品の編集を手がけた著者・佐渡島庸平氏が「株式会社コルク」を立ち上げ、作家のエージェントとして(小山宙哉や、安野モヨコをサポート)その仕事の内容やこれからの編集、出版のあり方を語ったのが本書。計り知れない出版界の可能性と著者の本への熱意がぐいぐいと突き刺さってきます。

「株式会社コルク」のポリシーは「作家の価値を最大化すること」と、明確で心強い。作家にとっては、待ってました!の編集者との関係なのではないでしょうか。その信頼度が、コルクのHPに名を連ねる大ヒット作家の面々にあらわれている気がします。

 大手出版社の雑誌ですら休刊が珍しくない昨今。どんなジャンルの編集者も作家も、これまで以上に先行き不安感が漂う中、こうした出版業界の新進気鋭の会社の存在は頼もしく、清々しい。職人気質で作家との真の信頼関係を築くのが目的なので、営業はしないという姿も好感度持てます。これからの本や作家のあり方を探索している人には必須の1冊。爽快です。


株式会社コルクでは作家ー編集者の関係がより明確に

こういう会社は作家にとっては心強い存在になりそう

インターネット上での展開にも長けているコルク

こうしたエージェントは編集以外にビジネス能力も問われるわけで