きっかけはワーホリ! 米タイム誌「世界で最も影響力ある100人」に選ばれた日本人シェフとは?

グルメ

2015/4/14

オーシャントラウトと塩昆布

ハード : 発売元 : PHP研究所
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著者名:和久田哲也 価格:※ストアでご確認ください

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 シドニーの「TETSUYAS」を率いる和久田哲也氏。そのファイティングスピリッツを十二分に閉じ込めたこの一冊。一見地味なこのタイトルからは想像し得ないシェフの料理への熱い思いがじんじん伝わってきます。

 ユネスコの無形文化遺産にも登録された「WASHOKU」。「スシ、テンプラ、スキヤキ」だけではない日本の料理文化の伝達速度は加速する一方です。早くから海外で店を開け、その土地の素材と人材、料理の伝統や長所短所を巧みに生かしてきた和久田氏のような料理人がいたからこそ、和食はこれほどの認知を受けたのかもしれません。

 彼のパッションならヨーロッパでもアメリカでも同じように成功していたはず。しかし、若い彼が選んだのは移民の国として食文化の浅いオーストラリアでした。ワーキングホリデーで働き始めたという和久田氏は今や米タイム誌の「世界で最も影響力ある100人」に選ばれるほどの存在に。その立身出世の人生が、彼の口で語られるとき、それは「成功物語」ではなく、1人のオトコの泣きたくなるほど真剣な料理への愛の物語になります。素材を追求して現地で栽培や商品の流通を確立させるその執拗さ、「TETSUYAS」の社員教育論も必読。チームワークが命の飲食という世界で、いかに人とモノと美味しい場を作り上げるのか、そのノウハウに富んだ本書。

 彼の情熱についもらい泣きしてしまったほど、料理好きにはたまらない、文句なしにおすすめです。


食の伝統も短く、多国籍国家のオーストラリアを逆に利点とする和久田氏の技

オーシャントラウト(海ます)食べてみたい…

接客にも愛情溢れる指導

いかにスタッフを育て、任せてゆくかも重要なファクター