モノへの愛着溢れる奥深い「修理」の世界。ひたむきな職人魂に、思わず萌え~

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2011/6/22

修理 - 仏像からパイプオルガンまで

ハード : PC/iPhone/iPad 発売元 : 中央公論新社
ジャンル: 購入元:電子文庫パブリ
著者名:足立紀尚 価格:486円

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モノづくりに関わる人たちのひたむきさが好き、職人の真摯さにホレボレ…そんな手技フェチの方に、この本を是非おすすめしたい。
  
実用品、伝統系、公共物、レアもの、リユース系など全38品目にわたって、ひたすらものの再生の現場をレポートする本書には、モノづくりに関わる現場独特のどっしりした魂が息づいている。

修理・再生というと、いわゆる「リサイクル」「エコ」的な動機をイメージしがちだが、本書を読む限りでは、その根底にあるのは絶対的なモノへの「愛着」。だからこそ、その世界は人肌感覚の豊かさ、ぬくもりにあふれているのだ。
  
実はこの本で取り上げているカメラ修理を手がける会社には、たまたま利用客としていったことがある。たしか電柱の看板かなんかで見かけて、近所だからと出かけていったのだったか、細かいことは忘れてしまったけれど、その「場」(といっても事務所の受付ですが)に足を踏み入れた瞬間、なんともいえない実直でマニアックな空気が濃厚に漂っていたのを覚えている。「ここは、ただもんじゃない!」と、なんだかすごくうれしい気持ちになったものだった。 
  
それにしても、修理の現場は奥が深い。受け継がれる知恵のひとつひとつ、技の鮮やかさにも驚かされるが、不思議なのは扱うモノの種類によって、その現場ごとに時間の流れも違っているような気がすること。ページをめくるごとにいろんな時間感覚を味わえる、そんな意味でも面白い。

目次~その1品目の幅広さを感じてください

たとえば「書籍」の修理現場の一幕。ロンドンからの依頼も…ちなみに工場は兵庫県にあります