「車体価格25万円の自動車」に「丑の刻参りセット」!? 怪しい商品を試したら…?

ライフスタイル

2017/9/21

『怪しい商品を買ってみました』(橋本玉泉/彩図社)

 運動不足もあって、たるんできてしまった我がお腹。このだらしないボディをなんとかしたい! そんな時にネットサーフィンをしていると「着るだけで痩せるシャツ」なるものを発見。価格は3980円(税抜き)でなんとか手が届きそう。しかも、複数枚同時購入すると送料無料のうえ、割引に! この商売上手め! 思わず衝動買いしそうになりながら、冷静な自分が心の中でツッコミを入れる。「いやいや、コレ怪しくないですか」と…。

 結局、「着るだけで痩せるシャツ」はあきらめ、地道に運動することにした。だが、怪しいものほど、どこか魅力を感じてしまう、というのは私だけではないはず。例えば、マンガ雑誌の広告でよく見た「記憶術」の通信講座、両手に美女をはべらすほどモテモテになり、札束風呂に入れるほど金運がUPする幸運のブレスレット(あるいはネックレス)など。「こんなのウソだ!」と思いながらも、「ひょっとして…」と考えてしまう自分がいるもの。

 そんなちょっと怪しい商品を実際に買ってみて試してみようというのが『怪しい商品を買ってみました』(橋本玉泉/彩図社)。巷に溢れる「怪しい商品」がどれほどの金額で販売され、どこで購入でき、買った後どうなったのか、が綴られている。商品・体験を含め、全20章にわたって記されている本書。そのうちのいくつかを紹介したい。

■激安自動車

 自動車は新車で購入すれば車検料・税金などを含めて100万円以上かかるものがほとんど。「そんなにお金は出せない。でも車に乗りたい!」ということであれば、車両費用を抑えることができる中古車という手がある。とはいえ、中古車は当たりはずれが大きいというのはよく聞く話。何年乗っていても不具合なく快適に使用できる場合もあれば、購入後すぐに故障してしまい廃車同然なんてことも。

 そして、著者が購入したのはインターネット広告で見つけた13年落ちのBMW。価格は車体価格29万円で総額45万円とまさに激安価格だ。実際に店を訪れ、試乗したところ特に問題点が見つからなかったため、購入を決意したという。だが、その数年後に高速道路を走行中にエンジンルームから異音が。間もなくアクセルを踏み込んでもスピードが上がらなくなる。仕方がないので路肩に車を停車させると、ボンネットから黒い煙が上がり、そのまま動かなくなってしまったそう。もはや修理代金よりも新しい車を買った方が安い状態に。激安自動車はこのような事態を想定したうえで買う、あるいは中古ではなく新車での購入を検討した方がよさそうだ。

■丑の刻参り

 憎い相手を呪うために、木にワラ人形を釘で打ち付ける「丑の刻参り」。日本の呪術の中でも多くの人が知っているようなポピュラーなものだ。なんと、この丑の刻参りを行うためのわら人形・釘がセットで800円から3000円程度でネット販売されているという。

 著者はネット販売を使わず、全ての道具を自前で揃えることに。ワラ人形の原材料であるワラは知り合いから譲り受け0円、五寸釘は6本セットで78円、釘を打ち付ける木槌は100円ショップで。その他、正式な術式に必要な鏡や手元を明るく照らすヘッドライトなどを含めて合計1000円程度で道具一式を購入。

 しかし、大変なのはここから。著者曰く、道具を揃えるよりも作業の方が大変だという。深夜に人気のない暗い場所で作業するのは相当難しいうえ、近隣住民から通報をされないよう細心の注意をはらわなければならない。加えて、真夜中に山林で木にワラ人形を打ち付ける作業を一人で行うのはかなり怖いのだとか。怖がりの人が「丑の刻参り」を行うのはだいぶハードルが高い。それでも呪いを…と考える人は、その情熱を呪いではなく他の方面に向けるべきだと思うのは、私だけだろうか。

 その他にも「カメラのジャンク品を購入してみた」「怪しいアダルトグッズを買ってみた」「月額5000円のトランクルームに住めるか検証してみた」など気になる商品・体験の実情が著者の体験談とともに語られている。本書を参考にし、怪しい商品には手を出さないというのもアリだし、興味本位であえて購入してみるというのもアリかもしれない。

文=冴島友貴