「褒める」ことが自立を促す―「世界標準」の褒め育て方とは?

出産・子育て

2017/10/18

『世界標準の子育て』(船津 徹/ダイヤモンド社)

 情報は求めれば得られる便利な時代になったが、子育てに関してはさまざまな子育て理論があふれ、かえって選択が難しいと悩む親は一定数いるだろう。

『世界標準の子育て』(船津 徹/ダイヤモンド社)が、そんな親に光明をもたらすかもしれない。本書はタイトルのとおり、世界中のさまざまな教育方法をベースにし、これからの子育ての“基準”になるような理論・ノウハウを紹介しよう、というもの。

 本書は冒頭で、「日本もこれまで以上にグローバル化の波に飲み込まれていく」ことは確かであり、子育てに関してグローバルな視点を持つことは意義があると説明している。

 日本ではすでに「褒め育て」が浸透している感があるが、日本人の自己肯定感は海外と比べて相変わらず低いという皮肉なデータが出ている。

 本書によると、アメリカの子育てで特徴的な「褒める」という方法だが、日本とはその目的が大きく違うことに、自己肯定感の差が表れている。

 アメリカ人が子どもを褒める目的は、自立を促すことにある。

アメリカ人の子育ては「自立心を育てる」目的が根底にあります。だから子どもを褒める時は「一人でできてすごいね!」「人の手を借りないでできたね!」という「自立への賞賛」の気持ちが込められているのです。
アメリカ人は「自分の意思で行動できた → 褒める = 自立を促す」なのです。

 対して日本人が子どもを褒める目的は、違うところにある。

日本人の子育ては「協調性のある子に育てる」「行儀のいい子に育てる」という「しつけ」目的が根底にあります。
だから子どもを褒める時も「言うことを聞けてえらいね」「がまんできてえらいね」というように、「指示やルールに従えたこと」を褒めるケースが多いのです。
日本人は「言うことを聞けた → 褒める = 従順を促す」です。

 自立を獲得した子どもは、自分のことは自分でできるという「自信」を持つ。「世界標準の子育て」は、「自信」「考える力」「コミュニーケーション力」の3要素から成る。褒めることの目的を捉え直すだけで、「世界標準の子育て」に近づくことができるかもしれない。

文=ルートつつみ