3〜6歳の子育てをハッピーにする「甘え」への正しい理解

出産・子育て

2017/12/14

『3~6歳の これで安心 子育てハッピーアドバイス』(明橋大二:著、太田知子:イラスト/1万年堂出版)

 乳児だったわが子が幼稚園へ入るくらいになると、友達とよく遊ぶようになるとともに、行動範囲が広がってくる。親は子の成長を目の当たりにして喜ぶ一方、しつけをしたり社会生活におけるルールを教えたりと、育児がますます忙しくなってくる。

 『3~6歳の これで安心 子育てハッピーアドバイス』(明橋大二:著、太田知子 :イラスト/1万年堂出版)は、年齢別「子育てハッピーアドバイス」シリーズの第2弾。前書は3歳までに絞った子育てアドバイスがまとめられていたが、本書は他者や世界との関わりが劇的に広がる3~6歳に絞られている。

 本書が3~6歳の子育てにおいてテーマに掲げているポイントは、「しつけをする」「ルールを教える」「自分をコントロールする力を身につける」の3つだ。本書によると、実はこの3つのテーマは、1つのキーワードによって根っこで繋がっている。

 それは「自己肯定感」。

しつけやルールの根本にあるのは「相手のことを大切に思う心」です。

しかし、「自分は大切にされている」と思えない子が、どうして人のことだけ大切にすることができるでしょう。

「自分は大切にされている」という気持ちを、自己肯定感といいます。

これが土台になって、「相手のことを大切にしよう」というルールを守る気持ちが育っていくのです。

 3〜6歳の子育ては、自己肯定感を育みながら進めると、うまくいく。

 本書の9章には、具体例として「子どものやる気を引き出す言葉かけ」が4つ、紹介されている。

(1)できていないところではなく、できているところを見つける

 親は10のうち1しかできないわが子に、「何で、1しかできないの」と言いがちだが、考えてみると、できたのは0ではない。もし10のうち2ができても、「どうして、あとの8ができないの」と否定の言葉を口にしてしまうかもしれない。否定の繰り返しが、わが子の自己肯定感を損なわせるので、親はできないところは目をつぶり、できたところをほめていく姿勢が必要だ。

(2)やらないときは放っておく。やったとき、すかさずほめる

 子どもの行動には波がある…つまりやるときとやらないときの差があり、親はついついやらないときに叱りがち。これを逆の発想で、やらないときは見守っておき、やったときにすかさずほめるようにすると、子どもはよい行動を身につけ、自己肯定感を養っていく。

 本書によれば、自己肯定感が乏しい人は、他者に自分の非を指摘されると必死で反論したり逆ギレしたりするなど、自分の非を認めることができない。しかし、自己肯定感が高い人は、自分に対する非に「自分のために言ってくれているんだ」と考え、「すみません」と素直に口にできる。両者のこの差は、「自分をコントロールする力」の差に繋がっていく。

 本書には、マンガを織り交ぜながら具体的にシーンを挙げつつ、多くの子育てアドバイスをまとめているので、気になった人は読んでほしい。

文=ルートつつみ