薩摩兵がひとり暗殺されたら、無関係な旗本が十人殺される。風太郎が描く幕末悲劇

小説・エッセイ

2012/3/1

明治維新を舞台に、敗れた幕府側の視点で描いた作品は多い。山田風太郎の幕末~明治小説も多くは敗者の側にスポットを当てている。が、風太郎作品はひと味違う。「ほら可哀想でしょう、悲劇でしょう」と声高に叫ぶのではなく、徹底的にエンタメしてるのだ。そのエンタメ度が高ければ高いほど、ちらりと覗く悲劇性が際立つ。そんな作風だ。 『... 続きを読む