知っておけば修羅場が減るかも…『言葉通りすぎる男 深読みしすぎる女』から学ぶ、男女がうまくやっていくコツ

暮らし

2018/8/15

『言葉通りすぎる男 深読みしすぎる女』(堀田秀吾/大和書房)

 男と女というだけで、どうしてもわかり合えないということはあるものです。事前に相手を十分に知ってから関係をスタートする夫婦や恋人同士でさえも長く時間を共にしているうちに、理解できない、信じられないと感じることがひとつやふたつはあるのではないでしょうか。

 そんな男女がお互いを理解し、より良い関係を築くためには、そもそもある“男と女の違い”を事前に知っておくことは大切となります。『言葉通りすぎる男 深読みしすぎる女』(堀田秀吾/大和書房)は男女のすれ違いの原因にもなりがちな“ことばの違い”を探った本です。同性であれば「あるある」と思わずうなずいてしまうような、男性ならでは、女性ならではの具体的な言葉の例が数多く紹介されています。男と女の深層心理が見える本書は、相手からイラッとされることを防ぎ、好感を持ってもらえるように導くような“異性との言葉によるコミュニケーション”を上手にとるための実践的なヒントが満載なのです。

 著者は言語とコミュニケーションをテーマに研究を行う堀田秀吾氏。心理学、脳科学、社会学、法学などさまざまなアプローチにより科学的な分析を行っている言語学博士です。本書では著者の専門的な知識に加えて、恋愛期真っ盛りの学生たちにも協力を仰ぎ、男と女が発する言葉の違いのリアルな実態に迫っています。

 たとえば、異性を紹介してくれるという友人が「いいやつ(いい子)だよ」というとき、男性は実際に“いいやつ”を連れてくる確率が高いといいます。しかし、女性の紹介する人は“いい子”の保証はないと思っておいた方がよいようです。基本的に義理と人情の世界で生きる男性は自分がある程度保証できる気の合う友人を紹介するといいます。一方、女性は、男性の前で悪口をいう自分を見せたくなかったり、男性のテンションを下げたくなかったりといった理由から、苦手な人でも「いい子だよ」と発言してしまっていることも少なくないのです。

 また、行き違いが発生して険悪な雰囲気となったときの「説明して」「説明しろ」という“説明”の意味も異なるといいます。男性は言葉の裏に「理解したい」という思いがありますが、女性は「謝ってほしい」との思いが真意であるというのです。

 女性は、相手からの謝罪あるいは自分の怒りをぶつけるための免罪符として「説明して」という言葉を使うといいます。一方、男性は、目の前にある物事が理解できないと大きなストレスになる性格を持っています。このため、女性からすると「そんな細かい話…」と思うような細部についてまでしっかりと把握しておきたくなり、言葉のとおり事実に対する具体的な説明を求めるのです。

 このような特徴から、行き違いでもめたときには、女性は面倒とは思わずに相手が理解できるまで、もやもやとしている部分を細かくきちんと説明することが必要だといいます。逆に、男性は求められたとおりに説明するだけでは女性の怒りをおさめることはできません。「説明して」と詰め寄られるような状況の場合、男性自身に非があることが通常であるため、素直に叱られておくことを著者はすすめています。たとえ、理不尽な話になっても反論しないことが、女性の機嫌を改善させ平穏な時間を取り戻す策なのですね。

 ところで、女性のなかには「説明して」と言っておきながら、説明をしたらしたで「言いわけしないで」という人もいますよね。このようなときの女性は、一度でも相手に発言させないと叱りにくいと感じ、まずは説明を求めていることも多いと著者はいいます。そもそも勘の鋭い女性は話を聞かなくても相手が何をしたかわかっているのです。このため、平穏におさめたいなら男性は叱られる覚悟で説明することが必要と著者はいいます。

 ほかにも、男性は「ごめん」、女性は「すご~い」を意味もなく多用する話や、「勝手にすれば」といったときに男性は「もうどうでもいい」、女性は「やめてほしい」と実は考えているといった話など、言葉に隠された真意が次々と明かされている本書。男女の言葉の違いを紹介するだけではなく、それぞれの言葉を受けたときのおすすめの対応まで解説されているため実践的です。本書で異性の言葉の裏を知っておけば、人生の黒歴史となるようなやらかしをすることなく、うまくいけば恋の行方や夫婦関係の将来についても期待以上の幸せと平穏を手に入れることができるかもしれませんよ。

文=Chika Samon