悩ましい「成田空港に何線で行くか」問題。JRと京成の“役割分担”ですっきり解決!?

社会

2018/8/23

「いやでもマジで要るんかなーっ」――国や東京都が出す「整備すべき路線」うんぬんといった資料を見るたびに、バカライターはぐずる。「ぐずってるヒマあったらなにか別の策を考えろよ妄想屋」ってことで、今回は成田空港と都心を結ぶ列車について。

 東京の空の玄関といえば、成田空港と羽田空港。この両空港を結ぶ公共交通アクセスは、高速バスか鉄道。都心と空港を結ぶ鉄道アクセスは、羽田へは京急電鉄や東京モノレール、成田へは京成電鉄やJR東日本が空港行き列車を走らせている。

■JRルートと京成ルートがある成田空港アクセス

資料:国土交通省

 そこで成田空港。成田空港と都心は、大きくわけて3つの鉄道が結んでいる。この図のように、直線的にビューンと結ぶ京成スカイライナーやアクセス特急、京成本線を伝う京成特急系列、そしてJR総武線を経由する成田エクスプレスや快速。

 この3つのルートとも、複数各社がかかわってるからか、運賃もダイヤもバラバラ。だからか、高速バスやタクシーも含めて「どれが安いか?」「正確か?」「快適か?」といった記事が、夏休みや年末、大型連休の前にいろいろ出てくる。

 そこで、それぞれの持ってるチカラをもっと際立たせて、外国人観光客にもわかりやすく、選べるかたちに進化できないか。バカライターはこう想う。

 京成とJR、立ち位置をもっと明確化する――と。

■外国人がめざす新宿・浅草・銀座……を役割分担

 東京都 産業労働局がことし6月に発表した平成29年国別外国人旅行者行動特性調査の結果によると、インバウンドの訪問先(複数回答)トップ3について、新宿・大久保56.0%、銀座49.7%、浅草45.7%と伝えている。

 この3エリアのあとは、浅草、渋谷、秋葉原、原宿・表参道・青山、上野、東京駅周辺・丸の内・日本橋という順で続く。

 そこで、先にあげた、JRと京成の立ち位置を明確に――ってな妄想が突っ走る。バカライターは、JRが東京・品川・渋谷・新宿を結ぶラインを担い、京成は上野・浅草・日本橋・羽田空港直行を担うと。

■JRルートは東京・渋谷・新宿を結ぶシンプル強化

 成田エクスプレスって、日本人が見ても意外と複雑。東京や品川のほか、池袋や大宮、横浜、大船、高尾へとむかう。行き先がいっぱいあるだけでも難しい。

 このさい成田エクスプレスは、成田空港と山手線が線路でつながってるという利点をフルに活かして、すべての列車を成田空港~新宿で、“ちょうど発”のパターンダイヤで走らせる。東京での分割・併結もこのルート単純化を機にやめる。

 途中停車駅も統一。空港第2ビル駅を出ると、成田、千葉、船橋、錦糸町、東京、品川、渋谷だけにとめる。

 錦糸町では、秋葉原方面へのアナウンスを徹底。東京では新幹線や上野東京ラインなどとの接続を繰り返しアナウンスし、東北・北陸・東海道方面への案内をとめどなくやる。

 新宿駅では、富士山・河口湖方面の特急列車と対面乗り換え。品川駅では、伊豆方面の特急列車などと接続させる。河口湖方面に行く成田エクスプレス臨時便も、このさいやめる。とにかく成田エクスプレスは「新宿行き」。これ一本。

 価格も見直す。東京から成田空港まで1000円でいけるバスがある時代に、東京~成田空港が3020円(乗車券円+特急券円)は割高感がある。いっそ普通列車グリーン車のSuicaグリーン券と同額にする。ってか、システムもSuicaグリーン券と同様のものを流用しちゃえ。

■京成ルートは東京を捨てて羽田への直行便を強化

資料:国土交通省

 いま国や東京都では、これまた壮大なスケールの空港アクセス計画を描いている。この図のような構想ルートで、「都心直結線」「蒲蒲線」「羽田アクセス線」なんていうワードで検索すると、いろいろ出てくる。

 このなかでも、京成本線、都営浅草線、京急空港線などを経て成田空港と羽田空港を結ぶ既存ラインに「もっと東京駅へ近づけるルートを」といった想いが込められた構想が、「都心直結線」。

 今回の、バカライター妄想では、「東京駅は成田エクスプレスに任せる」という筋書きだから、京成・都営・京急が結ぶこの既存ルートは、東京駅をピシャッとあきらめてもらう。

 だから、4000億円以上もかけて、都心深くを掘って、東京駅に近づける新線をつくる都心直結線計画も、シレッとやめる。

 そのかわり、成田空港と羽田空港を結ぶ速達列車を進化させる。“妄想版成田エクスプレス”と同様、パターンダイヤ化し、途中停車駅も成田、京成津田沼、船橋、八幡、高砂、押上、浅草、東日本橋、日本橋、新橋、泉岳寺、京急蒲田、羽田空港国際線ターミナルだけにとめる。

 京成スカイライナーはこの妄想上では、おそらく……京成上野発着をかたくなに守ると想う。妄想する“成田~羽田直結ライナー”は、3社局の既存車両で行くしかない。

■常磐線・成田線経由というリダンダンシー

 JRの成田エクスプレスと、京成・都営・京急ルートの空港特急系列で立ち位置を明確にわける――この妄想が実現すれば、インバウンドがわかりやすく選べるんじゃないか。

 めざす目的地によって、成田エクスプレスか、京成かの2択になる。成田空港で、鉄道はもともと2択だけど、調べたり聞いたり、悩んだりする時間がうんと減る。ニッポン旅が、クイックに始まる感じ?

 妄想がとまらない。さらにJR側に新しい臨時ダイヤ・ルート設定があるといい。たとえば、総武線内でトラブルがあった場合、成田空港アクセス確保として、妄想版成田エクスプレスを常磐線・成田線経由で結ぶ臨時ダイヤのリダンダンシーを用意しておいてもいい。

 新宿発の妄想版成田エクスプレスが、総武線内のトラブルで立ち往生したとき、上野東京ラインを経由して、常磐線・成田線を経て、成田空港へむかわせるというイメージ。

 成田駅でスイッチバックがいるけどなっ!(厚切りジェイソン調で)

文=citrus モビリティハッカー Gazin