東北地方で伝統工業がさかんな理由は? 大学入試改革をみすえた“思考力”を養う!

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公開日:2018/12/10

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 2018年も暮れに近づき、平成最後の冬が始まる。毎年1月・2月になると、中学入試の試験会場に向かう、小学生の姿をよく見かける。有名中学校の入学試験が集中する2月1日。朝の電車の中で、12歳の挑戦を、心の中で「がんばれ」とつぶやいてしまう人も多いのではないだろうか。

 12月10日に発売された、「中学入試にでる順 社会 地理」「中学入試にでる順 社会 歴史」(いずれもKADOKAWA)。

 スタディサプリ小学生講座で社会科を担当する・玉田久文氏が監修をつとめる。最新の約100校の中学入試問題を徹底的に分析して、頻出のポイントと差がつくポイントを効率的に学べる構成で、小学校5・6年生の日常学習から、直前のラストスパートにも役立つという。

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 このシリーズにはもう一つ大きな特長がある。大学入試改革をみすえた“思考力”を鍛えられる構成だ。図やグラフを使用した問題、論述問題など、合否の分かれ目となりやすい問題や、発想力などが求められる“思考力を要する問題”の対策ともなる。

「社会科は暗記さえすればいい」と思っている大人も多いだろう。しかし、大学入試改革によって、思考力・判断力・表現力が求められる入試に今後変化していく。さらに、この大学入試改革を踏まえて、中学入試や高校入試も変わってきている。

 社会科の学習において、知識のインプットは必要だが、インプットをもとに運用する力がより求められていく時代になってきているのだ。

 たとえば、このシリーズでとりあげている、小学生向けの地理の問題を見てみよう。

問題:東北地方や北陸地方で、伝統的工芸品の生産が多い理由を「冬」という言葉を使って、
簡単に説明しなさい。

答え:(例)雪が降って農作業が困難な冬の期間に、農家の副業として工芸品がつくられ、現在
でも受け継がれているから。

問題:本州四国連絡橋の3つのルートのうち、最初に開通した瀬戸大橋により、岡山県と香川
県の間で、人や物の移動に関してどのような変化が起きたか。簡単に説明しなさい。

答え:(例)香川県側からは岡山県へ通勤・通学する人が増え、野菜などの生鮮品もト
ラックで輸送されるようになった。岡山県側からは四国への観光客が増えた。

 と、単純な暗記のみならず、「知識をもとに思考したり表現したりすることが必要な問題」が掲載されている。

 センター試験にかわる大学入学共通テストで記述式の問題が導入されるなど、入試は変化の方向に舵を切っている。小学生のお子さんがいたり、中学受験に縁があったりするかもしれないと思っている方には、小学生のうちから“思考力”が求められだしていることを覚えておいてほしい。