メロン農家がLINE活用で年商1億! 顧客と“濃い”関係性を築くノウハウとは

ビジネス

2019/3/25

『最新 LINEビジネス活用講座』(菅谷信一/主婦の友社)

 LINEのビジネス利用(LINE@)といえば、飲食店や美容院のイメージが強いかもしれない。「友だち登録をすると○○円引き」というクーポンをつけ、LINEでお得な情報を流してリピート率を向上させる…というのがよくある流れ。だからなのか、「自分のビジネスにLINE@は向いていない」と思っている人も多いようだ。しかし、本書『最新 LINEビジネス活用講座』(菅谷信一/主婦の友社)によれば、LINE@はどのような業種、どのような規模のビジネスにも活用できるという。どういうことだろうか。

■なぜ、LINEなのか? 他のSNSとの違い

 これまでにも、ブログや、Twitter、FacebookといったSNSが登場し、ビジネスに利用されてきた。実際やってみたという人もいるだろう。これらブログやSNSと、LINEは何が違うのか。まずは、圧倒的なそのユーザー数だ。国民の情報インフラとなっているLINEは、国内に7600万人ものユーザーを抱えている。LINE@は、その圧倒的な数のユーザーにリーチできる。さらに、次のような機能を持っている。

・メッセージ
・1対1トーク
・アカウントページ
・クーポン
・LINEショップカード
・統計情報

 LINE@は、こうした機能を月額0円から利用できる。メッセージ(メルマガのような一斉送信)や1対1トーク(個別にやりとりができる)を活用し、ユーザーと“濃い”関係性を築くことができる。こうした機能を使いこなすことができれば、リピート獲得、成約率の向上、紹介の促進などが期待できるという。

■“対面”で濃い登録者を集める

 LINE@で気になるのは、“友だち”の登録数だろう。だが、やみくもに数を増やせばいいというものではない。著者は、「薄い1000人より濃い100人」だと語る。たとえば、東京都三鷹市の「マキ鍼灸治療院」の友だち登録数は、わずか75人。だが、その関係性はとても濃い。なぜなら、施術後に丁寧にお客さんに声をかけ、登録してもらっているからだ。登録してくれた人たちは、“また来院したい”と思っている「マキ鍼灸治療院」のファンばかり。そのため、メッセージの反応がとてもいいという。実は著者の菅谷氏のノウハウは「ランチェスター経営戦略」に基づいたもの。LINEはその入口というわけだ。

■ガツガツしない宣伝、プラスのひとこと…メロン農家がLINE@で成功したワケ

 本書は、実際にさまざまな業界・業種での成功例を紹介している。その一例が、北海道の片隅にあるメロン農家で年商1億円を達成した寺坂さんである。彼が経営する寺坂農園は、ブログ、Facebook、Twitter、YouTube、メルマガなどに力を入れている。寺坂さんは、メルマガの反応が落ちていたことをきっかけに、LINE@を導入。その内容は、イベントの告知、農園の状況、商品の宣伝などを織り交ぜたものだ。さらに、寺坂さんは、個別にメッセージを送る際、“プラスのひとこと”を心がけているという。たとえば、「ご感想ありがとうございます」で終わるのではなく、「富良野の山は白く染まりだし、冬間近です」と付け加える。これが販売促進につながっているという。

 鍼灸治療院やメロン農家の例を見ていると、さまざまなシーンでLINE@を活用できることがわかるだろう。本書では他にも、不動産やケーキ店の例も挙げられているから、そちらも参考にしてみてほしい。今、何らかのビジネスで行き詰っている、もしくはもっとお客さんを増やしたいと考えている…そうした状況ならば、本書は「すがって損はない藁」であることは間違いないだろう。

文=中川凌