先生にマインドコントロールされ、風俗嬢になりました。マンガ家志望の少女が、洗脳の恐怖を告白!

マンガ・アニメ

2019/4/20

『奴隷日記1~先生に調教されて風俗嬢になった私~』(Ω子/竹書房)

 現役の風俗嬢でありながらも、マンガ家としても活動をしているΩ子さん。風俗体験記『リアル風俗嬢日記~彼氏の命令でヘルス始めました~』を電子書店「めちゃコミック」で連載し作家デビューするやいなや、その赤裸々な内容が話題を集め、同作は竹書房にて単行本化もされた。その後、第2弾となる『リアル風俗嬢日記~今日も元気にヌいてます~』(竹書房)でも驚愕のエピソードを明かし、その人気はうなぎのぼりだ。

 ところで、どうしても気になるのがデビュー作のサブタイトルになっている「彼氏の命令でヘルス始めました」という文言。これは一体どういうことだろうか……? そんな読者の疑問に答えるように、このたび発売されたのが『奴隷日記1~先生に調教されて風俗嬢になった私~』(竹書房)。本作で描かれるのは、Ω子さんが風俗で働くようになるまでの衝撃的な道のりだ。

 元々、マンガ家志望だったΩ子さんは、風俗嬢になる3年前、とある絵の学校に通っていた。そこには同じ道を志す仲間と、あらゆるエンターテインメントに精通する“先生”がいた。先生は厳しいけれど確かな実力を持っており、誰からも信頼される存在。Ω子さんも日々教えを請い、夢に向かって邁進していた。

 卒業後、先生に声をかけられ、数人の仲間とともに制作チームを組むことに。小さな事務所を借りて、作品作りに精を出していたという。

 けれど、そんな環境も徐々に崩れていく。その原因となるのは、他でもない、誰からも信頼される先生だったのである。

 端的に言えば、この先生がしていたことは、一種のマインドコントロールと言えるだろう。邪魔な者(主に男性スタッフ)は早々に切り捨て、残った女性スタッフに対し、アメとムチを使い分ける。すると次第に、先生の言うことが“絶対的なもの”へと変化していく。“先生に喜んでもらうため”がすべての判断基準になってしまうのだ。

 それはΩ子さんも同様。日々、暴力と暴言を浴びせられ、思考は麻痺していく一方。気がつけば風俗嬢として働き、先生にお金を渡すようになっていた。そう、「彼氏の命令でヘルス始めました」の“彼氏”とは、この“先生”のことだったのである。

 第1巻を読んで、正直、どうしてΩ子さんがここまで先生に心酔してしまうのか理解できなかった。どう考えたって、怪しい男でしかない。Ω子さん、騙されてるよ! ページをめくりながら、何度も叫びそうになった。

 けれど、それがマインドコントロールの怖いところだ。当の本人には騙されているという自覚がない。だからこそ、徐々に深みにハマってしまい、気がついたときには引き返せなくなっているのだろう。

 しかし、いま現在、自身の体験をマンガにして発表できているということは、すでに洗脳が解けて客観視できるようになっているのだろうか。でも、まだ風俗嬢は続けているという。それはやはり先生のため……? 実体験と謳われているため、どうしても深読みしたくなってしまう。

 おそらく、その謎もこの先の展開で明かされるに違いない。願わくは、先生からは解放されており、自らの意思で前向きに風俗を続けている状態であってほしい。

文=五十嵐 大