家計簿は2分で完了!ガマンしないカンタン貯蓄術とは?

暮らし

2019/5/20

『たった2分! 50歳からのガマンしない貯蓄術』(深川恵理子/雷鳥社)

 毎日幸せを感じて生活を送っている人もいるだろうが、心の中に不安を感じながら過ごしている人もいる。その不安がいったいどこからきているのかを探ってみると、お金がしっかりと貯められていないことが原因であることが多い。できることなら、今からでもコツコツと自分の財産を増やしていきたいと思っている人もいるだろう。

『たった2分! 50歳からのガマンしない貯蓄術』(深川恵理子/雷鳥社)では、健康で楽しく過ごしていくためにも、大事なパートナーは「お金」であるとハッキリ教えている。もちろん、一緒に楽しんでくれる相手も大切ではあるけれど、先立つものがなければ生活もなかなか大変だと感じてしまうもの。だからこそ、しっかりと自分の支出と収入を管理することが大事になってくるのだ。お金と聞いて難しいと思う人もいるだろう。しかし、意外と構造を知ってしまえば簡単なものである。収入から支出を差し引き、残金を貯蓄へと回し、少しずつ増やしていくという方式だ。自分の支出と収入を確認する術もこの本の中に詰まっているから、不安も少しずつ和らいでいくだのではないだろうか。

 また、あなたは自分が将来受け取る年金の仕組みについて、しっかりと説明できるだろうか。なかなか説明できる人は多くないと、私は考えている。理解している部分として、「定年後にお金がもらえる」くらいの範囲だろうか。しかし、実際にもらえる額は自分が思っている以上に少ないものだ。そして、定年後の人生は予想以上に長い。それなら、今後に備えてしっかりと対策を練っていかなければいけないだろう。そのための準備方法も本書は押さえてくれているのだ。

 また、年金だけではなく毎日の習慣を整えるだけで、お金は貯まっていくと著者は語っている。隙間時間を使い、家をきれいにしておくことで精神的な余裕が生まれ、自分の気持ちも晴れやかなものへと変わっていくという。また、誰しもきれいでいたいという気持ちは持っているから、「物欲」は大事にするようにと著者は語っている。ちょうど今の50代はバブル世代だったため、ブランド物が欲しいという思いを持っている人が多いという特徴もある。その物欲がきれいさを保ってくれるものなのだ。仕事をしている人も多い社会だからこそ外見を整えておくことは大事になるし、安心感や信頼感を与えられるような服装を意識してみると周りから一目置かれるだろう。ガマンをできるだけしないようにしつつ、快適な空間を作る意識が貯蓄へとつながっていくのだ。

 そして、「家計簿」は細かな収支を書いていかなければならないため、毎日の作業に負担を感じてしまう場合もある。そこでおすすめなのが「2分de家計簿」だ。本書内で著者が作ったオリジナルの家計簿だが、利便性に優れている。毎日の習慣にするよう意識してみると、自分の気持ちが上向きへと変化していくし、クレジットカードの使用が次第に減り明細を見ても驚かなくなるのだ。また、年単位で収支を意識するため、将来に向けての考えをまとめやすくなるなどの利点も多い。

 この家計簿をつけるのは簡単だ。財布の中のお金の動きは専用の場所へ入力し、通帳の動きも専用の場所へ。そして、2つの合計を年間収支一覧の場所へ入力するだけだ。3工程だけの簡単な家計簿ではあるが、とても使いやすい。また、著者は家計簿を「現状把握」のために使っているのだ。家計簿と聞くと、「節約」のためだと思われがちだが、今の状況を知るために使うことで、この先どのように行動すればよいのかも次第に理解できるようになる。

 貯めるだけでなくお金の増やし方も丁寧に書かれていて、「自分は投資と縁遠い」と思っていても身近に感じられるような描写もされているのだ。そして、50代に入ると気になる相続関連の話題にも触れている。遺された人たちが不安に思わないための工夫も書かれているので、これから真剣にお金を貯めたいと考えている50代に、本書をぜひ手に取ってもらいたい。

文=方山敏彦