世界累計100万部突破! 異世界ファンタジー「毒見師イレーナ」シリーズがついに完結

文芸・カルチャー

2019/10/17

『イレーナ、永遠の地』(マリア・V・スナイダー:著、宮崎真紀:訳/ハーパーコリンズ・ジャパン)

 あの異世界ファンタジーシリーズがついに完結する。『イレーナ、永遠の地』(マリア・V・スナイダー:著、宮崎真紀:訳/ハーパーコリンズ・ジャパン)は、世界累計100万部突破の「毒見師イレーナ」シリーズ第6弾。NHK-FM青春アドベンチャーでラジオドラマ化されたり、読書家として知られるタレント・壇蜜がこの作品のファンであることを公言していたりと、日本でも大きな話題を呼んでいる作品だ。シリーズのファンはもちろんのこと、まだこのシリーズに触れたことがないという人も途中までしか読んでいないという人も、ぜひともこの完結巻を読んでみてほしい。次々と襲いかかる敵。交錯する思惑。陰謀。裏切り…。どんな脅威にも毅然と立ち向かう勇ましいイレーナに、あなたもたちまち、虜になるに違いない。

 感動のフィナーレを前に、今までの物語をおさらいしておこう。

 舞台は、隣国シティアと敵対関係を深める国・イクシア。ある殺人を犯した罪で死刑囚となった少女イレーナは、死刑執行の日に思わぬ選択肢を提示された。絞首刑になるか、それとも、国の最高司令官の毒見役になるか…。生き延びるために、毒見役になることを選んだイレーナは、敵か味方かもわからない、上官・ヴァレクの監視下に置かれることになる(『毒見師イレーナ』)。そんなイレーナには、“霊魂の探しびと”と呼ばれる能力があった。それは、かつて世界を恐怖のどん底に突き落とした危うい魔力。イレーナは、その事実に戸惑いながらも、心を通わすようになったヴァレクの助けを借り、自分の運命を受け入れていく(『イレーナの帰還』・『最果てのイレーナ』)。

 だがある夜、彼女は何者かに毒矢で射られ、一切の魔力を失うことになる。また、シティアとイクシア両国では、支配欲にかられた集団「結社」が次々と人々を洗脳していき、最高司令官ですら、彼らの操り人形と化していた。次第に広がっていく魔の手。仲間たちと追いつめられていくイレーナは、この状況をどう打開していくのだろうか(『イレーナ、失われた力』『イレーナ、闇の先へ』『イレーナ、永遠の地』)。

 相次ぐ裏切り。悲惨な境遇を乗り越えようとする、イレーナの強靭さ。そんな彼女を支えるヴァレクの不器用な優しさ…。一人ぼっちだった少女は、物語の中で、大切な仲間たちと出会い、さらに強くなっていく。どんな逆境にもめげないその姿に、どれほど勇気をもらったことだろう。物語が進めば進むほど、ページをめくる手を止めることができない。だが、「このままこの物語が終わらないでほしい」とも願ってしまう。いつの間にこの世界にハマりこんでしまったのだろう。イレーナとの冒険をいつまでもずっと続けていたいような気もする。

「イレーナ」シリーズは、まだまだ多くの人の心に、感動と興奮の渦を巻き起こすに違いない。さあ、今すぐ、イレーナと冒険の旅に出かけよう。この怒涛のクライマックスを、ぜひともあなたも、体感してみてほしい。

文=アサトーミナミ