幸福度世界1位! フィンランド人が、午後4時に退社できる理由

社会

2020/1/23

『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』(堀内都喜子/ポプラ社)

 近年、働き方改革が叫ばれ始め、労働環境の見直しが進められている日本。そのお手本としたい国が、フィンランドだ。『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』(堀内都喜子/ポプラ社)では、ワークライフバランスを徹底した社会を実現するフィンランドの姿をありありと映し出す。

 午前8時から働き始め、午後4時を過ぎると、あっという間に人がいなくなるというフィンランドのオフィス。法律上、1日8時間、週40時間以内の勤務時間を守るのは当たり前、業種によって違いはあるが、10~15分のコーヒー休憩が業務時間に含まれる。週に1度以上、在宅勤務している人は3割ほどで、子育てのために在宅での勤務を希望する人もいれば、家が遠いからと在宅勤務する人もいる。有給消化率は100%だという。

 夏になれば、1ヵ月以上の夏休みをとるのが当たり前。仕事に関して思うところがあれば、上司にオープンに、休みや仕事のやり方を交渉できる。――そんなフィンランドの姿は、日本人から見ると、驚かされることばかりだ。2年連続で幸福度ランキング世界1位なのも納得する。その上、1人あたりのGDPは、日本の1.25倍だ。首都・ヘルシンキは、ヨーロッパのシリコンバレーと呼ばれ、イノベーションで世界をリードする企業も数々誕生している。

 フィンランドが徹底したワークライフバランスを実現できるのは、国や企業の努力もあるが、一番には社会全体の常識として、“プライベートを大切にすることは当然”という考えが根付いていることが大きいだろう。規定時間はしっかり働くが、残ってまで働く必要はない。周りの顔色を伺い、定時以降も残り続けるなんてナンセンス。いかに効率よく仕事を終え、プライベートに時間を割くかを一人一人が考えているのだ。

 日本の働き方改革を加速させるためには、フィンランドをお手本として、各自が自分の働き方を見直すことが必要だろう。そのヒントがこの本には詰まっている。

文=アサトーミナミ