放火犯の疑いがある女と失踪した弟。真面目で律儀なはずの弟の真実の姿に、兄はたどり着けるのか──

文芸・カルチャー

2020/4/18

『希望(きぼう)のゆくえ』(寺地はるな/新潮社)  先日、ひさしぶりに父に会って驚いた。最近料理に凝っているそうで、スマートフォンでレシピを検索し、手際よく美味しい食事を作る。「そんな人だったっけ?」と思うのは、自分の中に「亭主関白な昭和の父親」というイメージがあったからだ。が、振り返れば、私は家事をしなかった昔の父... 続きを読む