梅雨どきに困る部屋干し臭! きちんと洗濯できているか確認するには「泡の量」をチェック

暮らし

公開日:2020/6/20

『楽しい洗濯のレシピ あなたも洗濯のプロになれる』(高見明美/満天堂)

 ジメッとして蒸し暑く、なおかつ雨が降り続く梅雨の時期。この季節に何かと困るのが、そう、衣服の汚れを落とすための「洗濯」。外で干せないのはもちろんのこと、部屋干ししておくと生乾きの臭いで困ったり…。洗濯に関しては色々と悩まされることが多い時期ですね。
 
 とはいえ、シーズンと関係なく日々の洗い物は溜まっていく一方。そんなブルーな気持ちを抱えながら手に取ってみた1冊が、『楽しい洗濯のレシピ あなたも洗濯のプロになれる』(高見明美/満天堂)です。クリーニングのプロが、人にも環境にもやさしい“石けん”を使った洗濯術を丁寧に教えてくれます。

人や自然にやさしい“石けん”で洗濯

 洗濯には、合成洗剤と石けんのどちらを使うべきか。長年にわたって議論が繰り返されてきたテーマでもあります。もちろん両者にメリットはありますが、著者はパッケージの裏面に「石けん素地」や「脂肪酸ナトリウム」と表記されている、無添加石けんをすすめています。

 それは、人や自然にやさしいというのが大きな理由。洗濯するうえでは「石けんをしっかり溶かし泡立ててから洗う」というのが重要ポイントです。また、洗濯の前には、以下のような流れを頭に入れておくとより効果的に洗濯できます。

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【石けんの溶かし方】
(1)大きめのボールにぬるま湯を入れ粉石けんを入れる
(2)溶け残りがないように泡が立つまでしっかりと撹拌する
(3)洗濯機に水を低水位まで入れ(2)を投入する
(4)3分間撹拌してしっかり泡立てる

 石けんを使った洗濯は「上手く泡立てることが出来れば、ほぼ成功」と解説する著者。石けんネットなど、泡立てるのに役立つ便利グッズを試してみるのもアリです。

水量と石けんの量に注意して“部屋干し臭”を対策

 梅雨どきに困るのが、部屋干しにつきものである“独特な臭い”。本書によれば、その理由はズバリ“きちんと洗濯できてない”ということにあります。

 衣類に汚れが残っていると、雑菌が繁殖して“部屋干し臭”を放つ原因になってしまいます。きちんと汚れを落とせていれば、狭い間隔で衣類を部屋干ししても独特な臭いに悩まされる心配はありません。

 対策としては、洗濯機の中でじゅうぶんな水量を保つこと。そのためには、一度の洗濯で衣類をたくさん詰め込みすぎないように注意するのも、有効な方法です。

 また、汚れが落ちづらいときは、石けんの量が足りていない可能性もあります。著者いわく、目安としては「水面にこんもりと泡が2~3センチ常にある状態」がベスト。ちょっとしたコツを覚えて、この時期ならではの悩みを解決していきたいですね。

 ここで紹介したほかにも、本書では洗濯の基礎知識として欠かせない「繊維を見分ける方法」や、突然必要になる「シミの落とし方」。さらに、背広や浴衣など自宅ではなかなか洗いづらい衣類の意外な洗濯方法や、アイロンがけの極意など、洗濯に関する情報やテクニックが網羅されています。

 ふだんなんとなく洗濯機まかせにしていて、“効果的な洗濯の仕方”は、意外と知らないもの。日々の生活の中で、本書のヒントをぜひ役立ててみてください。

文=青山悠

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