「蒸しショウガ」でアレルギー対策! 体温を上げるとアレルギー症状も改善/お医者さんがすすめる 不調を治す10倍ショウガの作り方

健康・美容

公開日:2022/12/28

その5 うつ病の対策
脳の血流が改善し、気分がよくなる

 Sさんは30代の男性です。とても性格のよい好青年でしたが、ストレスから不眠症が高じてうつ病になってしまいました。

 漢方では血の流れとともに気の流れも重視します。気というのは目に見えませんが、体を巡って全身に働きかける作用のあるもので、簡単にいうとエネルギーのことです。

 この気の流れをよくする働きのあるものを「気剤」と呼びますが、ショウガはシソと並んで代表的な気剤です。気の滞りが原因で起こる「気滞」=抑うつ状態を改善し、脳の血管を広げることで、脳の血流をよくし、気分をよくするためと考えられています。

 重症のうつ病になってしまったSさんに、私は蒸しショウガをすすめました。蒸しショウガの粉末を食事に加えるだけでなく、ショウガ紅茶、ショウガ酒にして飲んでもらったのです。その結果、体が温まってリラックスできるようになり、まずは不眠が解消されました。そして、ぐっすり眠ることでだんだん気力が回復していき、ついに職場復帰を果たすことができました。

 Sさんによれば、ショウガの香りを嗅いでいるうちに、だんだん気持ちが晴れてきたといいます。文字通り、「気剤」としての働きを、蒸しショウガがもたらしてくれたのでしょう。

お医者さんがすすめる 不調を治す10倍ショウガの作り方

 じつは、うつ病にかかりやすい人も低体温の傾向があります。体温が低いために血管が収縮していて、いつも少しストレスがかかっている状態になっているため、同じストレスを受けても、体温の高い人よりダメージが大きくなります。脳の血流も緩やかなので、活発な働きが望めません。何より、心の動きが前向きでなく後ろ向き、外向きでなく内向きになってしまいます。

その6 アレルギー対策
花粉症は蒸しショウガで治せる

 40代の女性であるAさんは花粉症がひどく、毎年春になるのを怖がっていました。これまで、ありとあらゆる花粉症対策を試してきました。「甜茶がいい」と聞けば、甜茶を浴びるほど飲み、ヨーグルトをせっせと食べ、赤ワインを飲み、鼻うがい、洗眼。それでも効果がないので、蒸しショウガを試してみました。

 体がぽかぽかと温まるにつれて、ひどかったくしゃみや鼻水がだんだんおさまってきました。心なしか、眼のかゆみも軽減したようです。そうなると外出が怖くなくなり、気持ちも前向きになりました。1年後、Aさんは春が来るのが楽しみだといいます。もう花粉を恐れる必要がなくなったからです。

 花粉症に限らず、さまざまなアレルギーの症状は、体から水分を外に出そうとする反応です。つまり、アレルギー性疾患は水毒が原因というわけです。低体温で水の排出がうまくいかず、免疫系が働いて余分な水分を体の外に捨てようとしているのです。したがって、体温を上げて余分な水分を排出してやれば、アレルギーの症状がおさまるはずです。

お医者さんがすすめる 不調を治す10倍ショウガの作り方

 アトピー性皮膚炎や花粉症は、最近になって患者数が激増している病気です。なぜ最近になって増えたのかといえば、人々の体温が低くなったから。それ以外に合理的な説明がつきません。

 人体の免疫機構の70%は腸に集まっていますが、不健康な食生活や睡眠不足、運動不足、ストレス過多などが続くと、腸の健康が損なわれ、免疫のメカニズムもダメージを負います。

 なかでも深刻なのはお腹が冷えることです。低体温などで腸の温度が下がると、消化の働きが悪くなるだけでなく、免疫機構も働きが鈍くなります。蒸しショウガで体温を上げて、いつも腸を活発にしておくことが健康への第一歩です。

<第5回に続く>

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