人が目の前で死んだ、その光景が頭から離れない。事故に遭った先輩車掌の態度にショックを受ける／夢なし先生の進路指導⑨

『夢なし先生の進路指導』(笠原真樹/小学館)第9回【全10回】

学生の頃に抱く「将来の夢」。キラキラした未来を想像し、頑張ろうと思い努力する姿は素晴らしいものです。しかし、そんな夢を教師に否定されたらどうでしょうか。『夢なし先生の進路指導』は、学生が抱える将来の夢に対して、元キャリアコンサルタントの高校教師がその夢を追いかける困難さリスクなどの現実を訥々と伝え、進路指導する物語です。彼は生徒から「夢なし先生」と揶揄されるほど現実主義ですが、文献調査や取材などに裏付けされており、本当は一番親身なのかも……。「夢は人を殺しかねない」という先生の言葉の真意に注目してみてください。