『ねずみの恩がえし』あらすじ紹介。鶴だけじゃない! 小さなねずみの恩返しとは?

文芸・カルチャー

公開日:2023/11/1

 助けた鶴が猟師に恩返しをする『鶴の恩返し』は有名な昔話ですが、動物が動物に恩返しをするお話があったことはご存じでしょうか? 『ねずみの恩がえし』は小さな1匹のねずみが、体の大きさでは比べ物にならないライオンに恩返しをするお話です。

 本稿は、そんな本作の概要・あらすじ・登場人物をわかりやすく紹介します。お子さんへの読み聞かせの前に、先立って触れてみてはいかがでしょうか。

ねずみの恩がえし

『ねずみの恩がえし』の作品解説

 本作はいわゆる『イソップ寓話』のひとつで、語り継がれている他作品の多くと同様に、動物が擬人化されて登場するのが特徴です。「情けは人のためならず」という諺にあるように、他人への施しは思いもよらない形で返ってくる、そして取るに足らない弱者でも強者の助けになることがある、という2つの教訓を含んでいます。

『ねずみの恩がえし』の主な登場人物

ライオン:ねずみに安眠を妨害されるが、気まぐれで見逃す。

ねずみ:ライオンに恩返しを約束する。

『ねずみの恩がえし』のあらすじ​​

 昔々、ライオンが寝ていると体にねずみが駆け上がってきました。ねずみを捕まえたライオンでしたが、「きっといつか恩返しをするから命だけは」と一生懸命に頼まれ、小さなねずみに何ができるものかと思いながらも放してやります。

 その後、助けたことも忘れたころ、ライオンは人間の罠にかかって身動きが取れなくなりました。そこへねずみが現れ、縄を噛み破いて得意げにライオンを助けてくれるのでした。

『ねずみの恩がえし』の教訓・感想​​

「恩返しをするから命だけは助けてほしい」と言ったねずみですが、彼は約束通りピンチに陥ったライオンを助けました。これは人間の世界でもよくあることのように思われます。約束をしっかりと守るねずみのような人になりたいものです。

<第46回に続く>

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