塾に通っても成績が上がらない生徒の特徴は?

暮らし

公開日:2024/5/5

子どもを中学受験させるか。どの中学校を目指すか。塾はどこを選ぶか。
そして、どうすれば合格させられるのか――。

中学受験のはじめ方』は、子どもの中学受験に悩む親にオススメしたい本です。

中学受験で受かるために必要な、「知識」と「覚悟」がすべて詰まっています。
受験成功に必要なのは親の「知識」と「覚悟」なのです。

YouTubeチャンネル登録者数9万人超えの「にしむら先生」が、中学受験を考えたときに「やるべきこと」をゼロからわかりやすく教えてくれます。
2024年現在の中学受験事情を網羅した1冊を、ぜひ参考にしてみてください。

※本記事は書籍『中学受験のはじめ方』(西村創/KADOKAWA)から一部抜粋・編集しました。

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中学受験のはじめ方
『中学受験のはじめ方』(西村創/KADOKAWA)

中学受験のはじめ方

塾の成果を決めるのは

 塾というのは特殊なサービスです。1カ月に3万円払って、その対価として人生が劇的に変わるような体験につながることもあれば、何も得られないどころか時間も自信も失ってしまうこともあります。

 私は、小学生から中学卒業まで塾に通いましたが、残念ながらムダでした。授業に集中できず、宿題もやらず、塾に行くと言って家を出て、コンビニで漫画を立ち読みしたり、ゲームセンターで時間をつぶしたりしていました。

 でも、高校卒業後に入った予備校では、人生の目標にしたい講師に出会い、それがきっかけで今日まで受験指導に携わっています。小・中学生時代は塾にかけたお金も時間も捨てているようなものでしたが、予備校はその後の人生の方向性を決定づけたのです。

 これは、私の通っていた塾がダメで、予備校が良かったという話ではありません。通っている私の姿勢が、結果の良し悪しを決めたのです。そんな私自身の体験から、そして長年の指導経験の中から、塾に通い続けても成績が上がらない生徒には、共通点があることに気づきました。

 そこで、成績が上がらない子に共通するNGパターンと、改善のための対策プランを紹介していきます。もしお子さんが当てはまってしまったとしても、対策プランを実行していくことで、きっと成績が上がっていくはずです。

NG1 塾通いの目的が親子ともに具体的でない

 高い月謝を払って塾に通わせるには、理由があるはずです。入塾の理由として挙げられるのは、「成績を上げたい」ということでしょう。でも、「成績」とはいったいなんの成績でしょうか?

 ひと口に成績といっても、どの教科のどんな分野の成績でしょうか? 上げるというのは偏差値でしょうか、点数でしょうか? 順位でしょうか? 点数や順位をどれくらい上げたいのでしょうか?

「成績」は学力が上がれば合わせて上がるというものではありません。学力が上がっても、成績は下がるということはあるものです。漠然と「成績を上げる」ことを目的としていると、なかなか目標を達成できず、わが子のやる気が失われてしまいがちです。

対策 志望校を定めて、目標を数値化する

 ただ「成績を上げる」というだけでなく、具体的な目標を持ちましょう。どの科目のどのテストで、いつ頃までに◯◯点取れるようにする、偏差値◯◯をめざす、など、塾の講師と相談しながら目標を具体化させましょう。

 志望校も、勉強する動機につながります。学校見学をして行きたい学校がはっきりすると、勉強に熱が入ります。成績を大きく上げる生徒は、志望校が明確です。

 具体的な「受験校」を決めるのは入試が迫ってからですが、「志望校」を見つけるのは早ければ早いほどいいといえます。親子で一緒にいろいろな学校のホームページや学校紹介動画を見てみるのはいかがでしょうか。実際に学校に行かなくても、子どもが具体的なイメージを思い描けるようになるのでおすすめです。

NG2 授業を休みがち、遅刻しがち

 授業は前回、次回とのつながりを考えたうえで、この授業では何をどの順番でどう伝えるか、演習時間はどれくらいにするかなど、考えたうえで行われています。そのため、1回授業を休むだけでも、遅れを取り戻すのには時間がかかります。

 遅刻も同様です。授業はたいてい、確認テスト→前回の授業の確認→新たな単元の説明→問題演習→答え合わせという流れです。授業は、復習と新たな単元の説明がある前半が重要なのです。後半から授業に参加するのは、映画やドラマを後半から見始めるようなもので、よくわからないまま授業を終えることになります。

 何かの都合で授業を休みがち、遅刻しがちだということであれば、都合が合う塾に変えることをおすすめします。

対策 授業がない日でも塾へ行く習慣をつける

 自習室がある塾に通っているのであれば、お子さんに、授業がない日にも塾に行くように勧めてみましょう。子どもとそんな約束をしたことを講師に伝えておけば、講師も喜んで面倒を見てくれるはずです。

 成績が上がる生徒は、授業を欠席・遅刻しないのはもちろん、授業のない日も塾へ勉強しに来ます。自分の部屋と違って勉強以外への誘惑もないし、わからないところがあれば講師にすぐに聞いて解決できます。宿題が終われば、新たにプリントをもらって勉強できます。そんなふうに塾をムダなく使っている生徒は、確実に成績を上げていきます。

▶【後編へ続く】子どもが成績表を見せるのを嫌がったら要注意! 親がやりがちな教育の間違い

<第6回に続く>

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