子どもが成績表を見せるのを嫌がったら要注意! 親がやりがちな教育の間違い

暮らし

公開日:2024/5/6

子どもを中学受験させるか。どの中学校を目指すか。塾はどこを選ぶか。
そして、どうすれば合格させられるのか――。

中学受験のはじめ方』は、子どもの中学受験に悩む親にオススメしたい本です。

中学受験で受かるために必要な、「知識」と「覚悟」がすべて詰まっています。
受験成功に必要なのは親の「知識」と「覚悟」なのです。

YouTubeチャンネル登録者数9万人超えの「にしむら先生」が、中学受験を考えたときに「やるべきこと」をゼロからわかりやすく教えてくれます。
2024年現在の中学受験事情を網羅した1冊を、ぜひ参考にしてみてください。

※本記事は書籍『中学受験のはじめ方』(西村創/KADOKAWA)から一部抜粋・編集しました。

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中学受験のはじめ方
『中学受験のはじめ方』(西村創/KADOKAWA)

NG3 ネガティブ思考

 模試の成績表が返ってきたとき、よくできた科目に喜び、できていなかった科目や単元は冷静に受け入れる生徒は成績が上がります。一方で、できなかった科目の結果に打ちひしがれ、「どうせ自分なんか」と落ち込む生徒は、成績が上がるのに時間がかかります。

 これは親にもいえることです。子どもの持ち帰った成績表を見て、良かった点を認めるのが子どもを伸ばす親です。一方で、良くなかった点を真っ先に見つけて責めるのが、子どものやる気をそいでしまう親です。

 わが子がテストの結果や成績表を親に見せるのを嫌がったら、要注意です。知らず知らずのうちに、子どもをネガティブ思考に誘導しているかもしれません。できていないところは、子ども自身も自覚しているから隠そうとするのです。

対策 できているところを見つけて、認める

 子どもにできていない点を指摘しても、解決しません。ネガティブ思考に傾きがちな子には、できている部分に目を向けて、認めてあげる必要があります。

 一見できている部分がないように思えても、少し前の状況と比べれば進歩はあるはずです。そもそも、たとえ進歩が見られなくてもカリキュラムは難しくなっているわけですから、現状維持でもできるようになっているのです。

NG4 疲れていて元気がない

 成績が上がる生徒は反応が良いです。理解したときにはうなずき、わからなければ首をかしげ、授業後に質問しにきます。

 一方、成績が上がらない生徒は、授業が始まる前からすでに疲れています。「昨日、何時に寝たの?」と聞くと、たいてい深夜で、寝不足のせいで授業に集中できていないのです。

対策 睡眠時間の確保を最優先にする

 睡眠は何よりも優先しましょう。

 睡眠不足で規則正しい生活リズムが乱れた子どもは、身体と脳の発達が遅れ、精神が不安定になる可能性も高いです。寝不足が続いているようであれば、成績のためだけでなく、今後の人生のためにも、改善が必要です。

 睡眠時間が短い先進諸国の中でも、日本は特に睡眠時間が少ないのをご存じでしょうか。日本の中学生の睡眠時間は平均7時間台ですが、これは、アメリカの中学生より約30分、欧州諸国より約1時間半も短いのです。

 寝ている間に脳は記憶の整理を行います。睡眠時間を削って勉強するよりも、思い切ってその勉強時間を睡眠に回したほうが高い学習効果を発揮できることが多いのはそのためです。

NG5 自分のやり方を変えない

「守破離」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。古来日本に伝わる茶道や武道などの、伝統的な師弟関係のあり方を伝える言葉です。茶道や武道など、「道」がつくものは、師匠に言われた型を「守る」ところから修行が始まります。教わった型を完全に自分のものにしたら、その型を研究し、自分に合ったより良い型をつくることによって、身につけた型を「破る」段階に進みます。やがて最後には、師匠の型、自分自身がつくり出した型からも「離れ」て自在になります。

 塾も同じです。「受けた指示にまずは従って試してみる」という姿勢がある生徒は伸びます。一方で、かたくなに自分のやり方を変えない生徒は伸び悩みます。

対策 板書ノートをチェックする

 塾の講師が伝える「型」をどれくらい素直に受け入れているかは、わが子の板書ノートを見ればわかります。素直な生徒は講師の板書や口頭で伝えられた指導ポイントを、忠実にノートに写し取っています。

 最近、わが子のノートを見ていないなと思ったら、見せてもらうといいでしょう。ちゃんとノートがとれていないようなら、塾の講師に相談です。遠慮せず、気になることは聞いてみましょう。

中学受験のはじめ方

<第7回に続く>

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