「家だと勉強しないから」という理由で塾に通うのは無意味? 何年生から塾に通うべき?

暮らし

公開日:2024/5/4

子どもを中学受験させるか。どの中学校を目指すか。塾はどこを選ぶか。
そして、どうすれば合格させられるのか――。

中学受験のはじめ方』は、子どもの中学受験に悩む親にオススメしたい本です。

中学受験で受かるために必要な、「知識」と「覚悟」がすべて詰まっています。
受験成功に必要なのは親の「知識」と「覚悟」なのです。

YouTubeチャンネル登録者数9万人超えの「にしむら先生」が、中学受験を考えたときに「やるべきこと」をゼロからわかりやすく教えてくれます。
2024年現在の中学受験事情を網羅した1冊を、ぜひ参考にしてみてください。

※本記事は書籍『中学受験のはじめ方』(西村創/KADOKAWA)から一部抜粋・編集しました。

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中学受験のはじめ方
『中学受験のはじめ方』(西村創/KADOKAWA)

NGパターン4 塾のブランドで選んでの入塾

 スマホならiPhone、車ならトヨタ、服ならユニクロなど、信頼できるブランド、メーカーがありますよね。でも「塾といったらSAPIX」「やっぱり浜学園」などと、中身をよく検討せずにブランド重視で入塾すると、失敗する確率が非常に高いです。

 もちろんSAPIXや浜学園はテキストの質、講師の指導力、カリキュラム、合格実績、そして合格率も圧倒的です。でも万人に合う塾ではなく、人を選びます。これはSAPIXや浜学園だけでなく、すべての塾にいえることです。

 どの塾がいいのかと考えるよりも前に、「わが家の教育方針はどうするか」「わが子にはどんな環境の塾が合いそうか」を家族で考えて、ある程度一致させておくことが大切です。勉強のフォローが期待できない塾を選ぶのであれば、どんな方法でフォローするかも決めておくことが必要になります。

 有名な塾に入ると、通い始めは「あそこに通っているなんて、すごい!」とほめられ自尊心がくすぐられますが、それは最初のうちだけです。入った先では、塾内での競争とランク付けが待ち受けています。

 塾は、もしその塾が全くの無名で誰にも自慢できなかったとしても、そこを選ぶかを考えてみてください。迷いなく「イエス!」と答えられるところを選ぶと、失敗する確率が下がります。

NGパターン5 子どもにやる気がない状態での入塾

「塾に預ければ勉強の楽しさに目覚めてくれるかもしれない」とか「家だと全然勉強しないからせめて塾で勉強してくれれば」と考えて子どもを塾に通わせても、うまく塾にハマる子は10人に1人くらいです。

 塾講師も、「勉強ができない子をなんとか勉強好きにさせて、勉強ができるようにさせたい」と思う人より、「勉強好きで勉強ができる子を、もっと勉強ができるようにさせたい」と思う人のほうが多い印象です。大手のハイレベルな塾ほど、その傾向は顕著です。

 世界中で誰よりもわが子のことを深く知っているのは、保護者です。お子さんの性格や関心のあることを踏まえて、どうしたら勉強する気持ちが高まるか、まずはいろいろと試してみてください。

 その結果、わが子が「塾で勉強してみようかな」という気持ちになったら、それから塾に通わせても遅くはありません。ある程度の学力があれば、小4、小5になってからでも入塾可能な枠はあります。その限られた枠に入れるだけの学力がなければ、そもそもその塾には向いていないともいえます。

入塾を焦る必要はない

 幼いうちから入塾させても、塾の小学1~3年生の成績上位者で、5~6年生になってもそのまま上位でいられる子はほとんどいません。

 学年が上がるにつれて授業は難しくなっていきますし、低学年のときより難易度の上がった入塾テストに合格できる優秀な子がどんどん入塾してきて、抜かれてしまうのです。

 早く入塾すればそれだけ有利だと思ってしまうのは、塾のマーケティング戦略です。焦ることはありません。塾に行かなくても通信教材を使って勉強したり、参考書と問題集を使って勉強し、わからないことはネットの動画授業で調べたりと、勉強方法の選択肢はいろいろあります。

 すべては子どものやる気、関心が起点です。よく知られたイギリスのことわざに、「馬を水辺に連れていくことはできても、水を飲ませることはできない」とありますが、本当にそうだと思います。

中学受験のはじめ方

<第5回に続く>

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