佐渡島庸平 今月の「この本にひとめ惚れ」『写真を読む夜 13人の写真家たちの撮影哲学』『鎌倉資本主義』『百人一首という感情』

文芸・カルチャー

公開日:2019/3/23

『ダ・ヴィンチ』本誌の人気連載コーナー「この本にひとめ惚れ」から、コルク代表・佐渡島さんのひとめ惚れ本を紹介。『宇宙兄弟』『ドラゴン桜』といった大ヒット作品を世に出した天才編集者・経営者が“ひとめぼれ”した本をチェック!

『写真を読む夜 13人の写真家たちの撮影哲学 プロフェッショナルのテクニックと視点』
山内宏泰
誠文堂新光社 2300円(税別)

カバー写真:石田真澄
アートディレクション:小林 里(CORK)

いかに写真を読み解くか、すごい写真は何がすごいか、旬なカメラマンの作品を挙げて具体的に教えてくれる。「すごい写真」のどこがすごいのかを具体的に明らかにするのがこの本の目的。

『鎌倉資本主義』
柳澤大輔
プレジデント社 1400円(税別)

装丁:新井大輔
編集:中嶋 愛
編集協力:井上佳世、渡辺裕子(カヤック)
写真:Adobe Stock

僕が社外取締役をつとめるカヤックの本。会社を通じていかに地域をよくするか、地域資本主義をどのように活発にするか語った本。会社を通じて社会を変えたい想いに共感。

『百人一首という感情』
最果タヒ
リトルモア 1500円(税別)

装丁・図匠:小林一毅、浅田 農
編集:熊谷新子

子どもの頃に覚えさせられたが、当時は少しも興味がなかった。
大人になった今、百人一首をあらためて学びたい。

【青山ブックセンターにて彷書】

<プロフィール>
佐渡島庸平(さどしま・ようへい)
1979年生まれ。東京大学文学部を卒業後、2002年に講談社に入社。
週刊モーニング編集部にて、『バガボンド』(井上雄彦)、『ドラゴン桜』(三田紀房)、『働きマン』(安野モヨコ)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)、『モダンタイムス』(伊坂幸太郎)、『16歳の教科書』など数多くのヒット作を編集。
インターネット時代に合わせた作家・作品・読者のカタチをつくるため、2012年に講談社を退社し、コルクを創業。
従来のビジネスモデルが崩壊している中で、コミュニティに可能性を感じ、コルクラボというオンラインサロンを主宰。
編集者という仕事をアップデートし続けている。
●Twiter ID:@sadycork

写真=首藤幹夫
取材・文=田中裕