沈黙は話が「遠い」サイン⁉ 会話が途切れたときの対処法『超雑談力』⑦

ビジネス

公開日:2020/1/16

「どうして?」より「どうやって?」と聞く。「あいうえお」でリアクションする。天気の話や時事ネタはNG。超カンタンな話し方のコツ満載!

ルール6 沈黙の対処法

 これまで見てきた5つのルールで、正しい雑談のおよその雰囲気はつかめたと思います。

 では、そもそも、会話が続かなかったらどうすればいいでしょうか? 話がぶっつりと途切れてしまったらどうするのが正解でしょうか?

「沈黙が怖いので、いろんな話題で盛り上げようとするけど、疲れる」
「上っ面の話ばかりが続くのが、気持ち悪い」

 沈黙がイヤなのでいろいろな話題を持ち出すけれど、どれも空振りに終わってまたお互いに黙ってしまう……。雑談における大ピンチです。

ゆっくりとじっくりと雑談する

 たしかに話が続くことは大事です。ですが、話が途切れたときに、慌てて他の話題を持ち出すのはよしましょう。

 うわべだけの話題を次々に変えて、浅く沈黙を埋めていては、まったく気持ちをやり取りできません。

 そういうときには、まず、会話のペースを落としましょう。多少の沈黙を恐れず、ゆっくりと、トーンも抑えて低い声で話すようにします。

 そうした上で、もう一度基本に立ち返るのです。基本とはつまり「自分の話をする。気持ちの話をする」ことです。

「オリンピック、近いですね」
「うまくいくんですかね……」
「消費税にも困ったもんですね」
「ほんとに……」
「……(会話が途切れた)」
「……(沈黙がつらい)」
「えーと、実は昨日、うちで飼ってる犬が、体調を崩しまして」
「あ、犬飼ってるんですか?」
「そうなんです、結構な老犬なんですけどね」
「いいな〜。うちもほんとは飼いたいんですよ」

 ニュースや時事ネタなど、自分たちには関係のない、つまり「遠い」話だから、話すことも尽きてくるのです。盛り上がらないし、沈黙が続く。

 逆に、自分たちにとって「近い話題」なら、話は簡単に復活します。自分が体験したこと、思ったことであれば、話が尽きることはありません。

 沈黙が訪れたら、身近なエピソードをきっかけに気持ちを話すようにする。

 これが雑談のピンチを救う、大切な第6のルールとなります。

ポイント
沈黙は話が「遠い」サイン。「近い話」に引き戻すべし

<第8回に続く>