ヘアアイロンなしでゆるふわに! “やわらかそうな髪”は巻かなくても作れる/『しないヘアアレンジ』①

健康・美容

公開日:2020/5/1

難しいテクニックや面倒な手順は一切なし! 初心者から支持率No.1の美容師がこっそり使っている、プロの時短ワザ満載のヘアアレンジ。手っ取り早くキレイになれるテクニックの一部をご紹介します!

『しないヘアアレンジ』(工藤由布/サンマーク出版)


「私の髪はかたくて、量が多いからアレンジに向いていない」

「髪色を明るく染めることができないので、垢抜けない印象になる」

「アレンジすると余計に毛量の少なさが目立ってしまう」

 自分の髪質や毛量について悩んでいる人は少なくないはず。

 そんな悩みに対して、ヘアカットやパーマをかけるなど方法はいくつかありますが、コンプレックスを解決してくれる一番の近道は、ヘアアレンジです。

 私が勤めている美容室に来ていただいたお客様には、私の髪の毛を実際に触ってもらうことが多いです。

 みなさん触った瞬間に「え! かたい!」と驚いています。

 フワフワそうに見えるのは、そう見えるようにしているだけで、実際の私の髪質はちっともゆるふわではありません。

 私の元々の髪質はクセッ毛で、一本一本の毛が太めでかため。

 おまけにアレンジがくずれないように、しっかりとヘアスプレーでキープしているので、触るときっちりと毛束で固まっています。

 でも、ちょっとしたコツのおかげで、見た目だけは「やわらかそう」に作ることができています。

 あなたの髪の毛がどんな髪質でも、アレンジをすることで、いわゆる猫っ毛でやわらかそうな髪質だって作ることができます。

 また、自分の髪質に合ったスタイリング剤を使えば、ツヤやハリを演出できて、健康的な髪の毛を(一時的にですが)復活させることも可能です。

 他の誰かの手を借りずに、自分がなりたいように自分を変身させられるのが、ヘアアレンジのよいところ。

 本書では、面倒なことはせずに憧れの髪質を手に入れるアレンジを紹介していきます。

 まず最初に身につけてもらいたいのが「くずす」テクニックです。

 このテクニックさえあれば、巻かなくてもゆるふわな印象を作ることができますよ。


 時間がない朝、一番省略したいのがヘアアイロンで「巻く」ことだという人は多いはず。

 さっそく、巻くのをやめてみましょう。

 巻くことで得られる華やかさや抜け感、今っぽさは「くずす」ことで手に入ります。

 左ページのように、同じ位置に同じシニヨンを作ります。

 くずす量や幅を変えれば、同じシニヨンでも印象はガラリと変わります。

 くずすポイントは2つあります。

 まず、ピシッと束ねた表面の毛には触らないように、内側(奥側の毛)から毛束を引き出すこと。そうすることで、奥から出した毛を表面の毛束が支えてくれるので、たるみにくくなります。

 次に、毛束を引き出す箇所が互い違いになるようにすること。

 毛束を引き出すほど立体的になり、巻かなくてもルーズ感や束感があるように見えるので、一気に時短アレンジを叶えてくれます。


<第2回に続く>