やればやるほど投資は儲かる? まずは投資に関する知識を身につけよう/年収300万円FIRE

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更新日:2022/7/21

「やればやるほど儲かる」正しい投資とは?

 日本では投資というとギャンブルみたいなものと思われがちですが、「投資」と「投機」と「ギャンブル」の違いについて理解しておきましょう。

「ギャンブル」は胴元が儲かる仕組みになっています。

 インターネットで「ギャンブル 還元率」で検索すれば、一発でわかるはずです。

 パチンコや競馬の還元率は約80%、宝くじは約45%です。

 100万円で宝くじを買ったときのリターンの期待値は45万円ということです。

 期待値が1(100%)未満のものにお金を投じると、やればやるほど、元手はゼロに近づきます。つまり、お金を減らし続けることになってしまいます。

 還元率80%のパチンコでも、1×0.8×0.8×0.8=0.512と3回、かけた時点で元の1が0.512まで半減してしまいます。

 ちなみに、全米のすべての株式の値動きに連動して動く「米国株インデックスファンド」(株価指数に連動した投資信託)という金融商品の期待値は約1.05~1.07なので、やればやるほど、複利で資産が増えることになります。

 1×1.05×1.05×1.05=1.1576と、期待値が1以上のものは、かければかけるほど増えていきます。

「投資」と「投機」の違いについても理解しておきましょう。

 投機とは「機会」にお金を「投げる」、と書きます。

 つまり、「ビットコインやゴールド、NFT(非代替性トークン=デジタル資産)がこれから上がりそうだ! この機会(チャンス)にお金を投げて、価格が上がったら売り抜けて売却益「キャピタルゲイン」と呼びます)を狙おう」。

 これが投機です。

 しかし、自分の思惑とは逆の値動きをすると、売却損(「キャピタルロス」)が出ることになります。

 昔、チューリップの価格がバブル的に高騰したあとに大暴落しましたが、投機の世界では、決して本質的な価値に対して価格がついているのではなく、市場参加者の「まだ上がるだろう」という思惑だけで価格が動きます。

 投機をすべて否定するわけではありませんが、投機で勝ち続けることは不可能に近いです。

 多くの人が投機で一発当ててお金持ちに成り上がりたいと考えますが、そもそも、お金をたくさん持っている人が自由というわけではありません。

 お金を働かせてインカムゲインで生計が成り立っている人こそがFIRE、すなわち経済的自由を獲得した人なのです。

 もし投機するのであれば、資産全体の20%~30%以内にとどめておくのが賢者の運用といえるでしょう。リスク許容度の範囲内に資金量を抑えておくべきです。

 投機はリスクが高いので、リスクコントロールできる人でないと、欲と恐怖に負けて破滅の道をたどることになります。

 これは嘘ではありません。どうか、肝に銘じておいてください。

 それに対して、投資とは「資産」にお金を投じることです。

 資産とは保有しているだけでお金を生むものです。保有しているだけで生み出されるお金のことを「インカムゲイン」と呼びます。

 株式投資の場合、保有しているだけで配当金というインカムゲインを生み出してくれます。

 たとえば、アメリカのアップル社の株を保有していたとしましょう。

 アップル社は株主から集めた資本を使って営業活動をしています。

 iPhoneやMacBookやiCloudなど、みなさんにもなじみの深い製品やサービスを人々に提供して売上をあげています。

 その売上からコストと税金を引いた純利益から、株主に配当金を支払ったり、自社株買い(自社の株を買うこと。その分、流通する株式が減ることで既存株式の価値が高くなる)をしたりしてくれます。

 配当金を受け取った投資家の一部は、その配当金でアップル社の株を買い増します。

 すると、株式の保有口数が増えます。

 次の配当日が来たときには株式の保有口数が増えているので、もらえる配当金もその分、増えていきます。

 ──といった理屈で、資産(インカムゲインを生み出すもの)にお金を投じる行為を投資といいます。

 インカムゲインは再投資することで「複利効果」を得られます!

 有名な天才物理学者・アインシュタインは「人類最大の発明は複利!」といいました。

 投資とは複利を使うことで、着実に資産形成していくことを指します。そして複利は時間を使うことでレバレッジ(てこの原理を使い、小さな力で大きなものを動かす)効果を生みます!

 つまり長期投資が大前提です。

「一発逆転でお金持ちになろう!」と短期的な欲におぼれる人が過剰にリスクをとってしまうと、株式市場から退場していくことになります。

 もちろん、長期投資でも株式や投資信託などには価格変動リスクがあって、よく理解していなかったり、勉強せずに投資したりすると、損するケースもあります。

 だからこそ、投資をスタートする前に、自己投資をして投資に関する知識武装をしておくのが先決です。

 ざっと「投資」「投機」「ギャンブル」の違いについて解説しました。

 ご理解いただけたでしょうか?

 正しい知識を身につけることができれば、投資なら複利運用で安定した資産形成ができます。

 資産運用の世界はそんな世界なのです。

 この本を片手に、みなさんもぜひ投資の世界に入ってきてください。

 みんなでハッピーになりましょう!

<第3回に続く>


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