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ふらんす物語 (岩波文庫)

ふらんす物語 (岩波文庫)

ふらんす物語 (岩波文庫)

作家
永井荷風
出版社
岩波書店
発売日
2002-11-15
ISBN
9784003104293
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ふらんす物語 (岩波文庫) / 感想・レビュー

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mitu

903年(明治36)9月~1907年(明治40)7月、24歳の荷風は父の勧めで渡米、日本公使館や横浜正銀ニューヨーク支店に職を得る。その後4年間の滞米生活を経てフランスへ。憧れのフランスへ行く準備として、先ずアメリカに行って、フランス人移住民からフランス語を学び、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場、マンハッタン・オペラ・ハウス等々、アメリカがお金の力でヨーロッパ各国のオペラ演奏家を集めたコンサートに通いました。膨大な数のコンサートです。⇒

2021/09/10

Tadashi_N

日本に対する諦め、パリに対する憧れ。後ろ髪を引かれるような帰路。

2018/03/22

Foufou

『あめりか物語』が厭世を語って尚明るいのに対し、こちらは終始暗鬱たる印象。憧れの地にあることが荷風をして鯱張らせたか、はたまた「再会」にあるように、夢の実現が虚しさを招来したか。いずれ、ボードレールを地でいくdécadenceの体現なのだろう。白眉は帰朝の船上。地中海の夜空を眺めながら西洋文明発祥の秘密に想いを馳せ、紅海の砂漠に対峙して己の影を見つめながら独立不覊の「私」を再確認する。こういう実存的体験を語った日本人ってこれ以前にいたのかしら…。付録のクラシック及びオペラのレビューは今でも通用するレベル。

2019/10/10

Wagatsuma

発禁になった初版再現に興味津々。感想を一言で言えば「御仏蘭西ざます」。誉めてます。凄く耽美で芳醇な文章だ。英でも米でも独でも伊でも露でも西でもない、仏蘭西としか言い難い雰囲気が全編に漂う。例えて言えばブルーチーズか。青カビの生えたチーズ? 味も辛いじゃん。あ、でも美味い… そして、時の政府が発禁にしたのも分かる気がする。過激さでは現代に遠く及ばない。が、現代を猥褻画像とすれば、本作は油彩の裸婦像画だ。外遊高官が本業を忘れて耽溺と藝術に酔い帰国を嘆く様は、富国強兵を追求する鋼の精神性を腐食させたことだろう。

2015/03/29

きりぱい

「青きサラドの葉の美しや。ナポリの柑子の香しや。アイスクリームの冷たきを啜りたる後の唇は燃ゆるなり。料理は終りしか。否。否二人は、燃ゆる互の唇を味わんとす」(「美味」)詩みたい。好きだなあ。フランス女性との恋愛やパリの情景と、掌編や描写にフランスへの愛が見てとれるけれど、その熱烈なのが、いよいよ帰国となりパリを離れたくない苦渋の思いを綴る「巴里のわかれ」。パリが好きすぎて、次に寄っただけのイギリスがえらい言われよう。

2016/05/06

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