U.S.A. 1 (岩波文庫 赤 322-1)
U.S.A. 1 (岩波文庫 赤 322-1) / 感想・レビュー
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1900年ごろに生まれたアメリカの子供たちの戦い苦しむ姿。一旦は希望を見出すも、現実の巡り合わせの前にかつて抱いた未来像は実現されないままになる。
2023/11/11
Hidetaka Ohtsubo
合衆国とはよく言ったもので、アメリカを書くとは、すなわち人々を記述することであるようだ。無垢で乱雑な男と、賢く多感な女という、米文学の模範のような主人公たちのエピソードが、結論らしい結論に行き着くこともなく、重ねられていく。ニューズリールとカメラ・アイはそれらを紐付けることなしに結びあわせてゆく、小説としての技法である。これはアメリカ合衆国を政治や歴史を強調することなく描く上では、大変効果的に思える。
2016/12/29
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