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平塚らいてう評論集 (岩波文庫 青 172-1)

平塚らいてう評論集 (岩波文庫 青 172-1)

平塚らいてう評論集 (岩波文庫 青 172-1)

作家
平塚らいてう
小林 登美枝
米田 佐代子
出版社
岩波書店
発売日
1987-05-18
ISBN
9784003317211
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平塚らいてう評論集 (岩波文庫 青 172-1) / 感想・レビュー

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ネギっ子gen

日本の女性解放運動の原点たる「元始、女性は太陽であった」から晩年の「憲法を守りぬく覚悟」まで、代表的な評論・エッセイ36篇収録。巻末に、注・平塚らいてう小伝・解説・年譜あり。【新しい女】『中央公論』1913年1月号。<新しい女は「昨日」を呪っている。新しい女はもはや虐げられたる旧い女の歩んだ道を黙々として、はた唯々として歩むに堪えない。新しい女は男の利己心のために無智にされ、奴隷にされ、肉塊にされた如き女の生活に満足しない。/新しい女は日々に色々な幽霊と、戦っている。油断の刹那新しい女も旧い女である>。⇒

2023/07/09

まりお

青鞜から始まり、女性の地位向上と古い慣習を打破するために書き続けた思想。年代順に並んでいるため、時代の流れと著者の生活が知れる。恋愛と結婚、母親が働く実情、選挙権、戦後の法改定などを記載。著者も夫と子供を得たのだが、その生活は困窮極まるものであった。母として家庭で仕事をする事、地位向上のため執筆を行うこと、この2つの間で苦しむ姿は、当時の働く母の姿なのだろう。

2017/01/13

やま

歴史の人と習った覚えがあるが、さにあらず。大正時代に、同一労働同一賃金を提唱したり、夫婦別姓を実践したり、戦後には、憲法のこと、これによって女性の地位が上がったことなどが、丁寧な口調で語られている。早々に軍縮のことなどを言っているのを読みながら、今でも通じる人だと感じた。

2015/11/19

真田ピロシキ

有名な『原始女性は太陽であった』が気持ちが先走りすぎて文は堅苦しくて読みにくく不安になったが以降はそんな難しくない。後に本人も恥ずかしさを覚えていた模様。子を社会的意義の観点で見たり無教養な婦人に冷淡さを感じたりと若い頃はあまりムシが好かなく思えたが、早い時期から訴える母性保護などは今もなお不十分な事柄を鋭く突く。現代日本人としては敗戦によって日本国憲法が齎されなければ1世紀経っても自由は得られなかったと言うのに賛同しかない。押し付けだからダメという連中の浅はかさ。日本人は自力で自由や平等を持ち得ない

2023/05/29

Tokujing

平塚が85年の人生で残した文章の中から編者が平塚の思想をよく表しているとする文章を集めたもの。平塚らいてうは名前ばかりが独り歩きし、彼女の思想については一部を除けばまるで理解されていないのではないか。ともすれば平塚の思想は『昔々のフェミニズム』くらいの言葉で片付けられ、その特徴は多くの人に忘れ去られているのではないか。本書は平塚の”女性解放”の思想と平塚自身を私たちに見せてくれる。

2014/09/11

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