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日本の面影: ラフカディオ・ハーンの世界 (岩波現代文庫 文芸 58)

日本の面影: ラフカディオ・ハーンの世界 (岩波現代文庫 文芸 58)

日本の面影: ラフカディオ・ハーンの世界 (岩波現代文庫 文芸 58)

作家
山田太一
出版社
岩波書店
発売日
2002-10-16
ISBN
9784006020583
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日本の面影: ラフカディオ・ハーンの世界 (岩波現代文庫 文芸 58) / 感想・レビュー

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けいた@読書中はお静かに

読みたかった本と同名の本。ドラマのシナリオでした。図書館で間違って借りてしまった。ト書きが読みにくかった。まぁ、松江旅行の前に小泉八雲を知りたかったので松江編までしっかり読んで後は飛ばし読み。かなり前のドラマだけど、DVDでレンタルしてないかなぁ。

2015/10/17

藤月はな(灯れ松明の火)

片目を失い、繊細な感性であるがアメリカでは非難されたことへの疑問、言葉を異とする国で偏見の目で見られることがあってもその心を曲げないという柳のような強さ、近代化していく日本に対しての苛立ち、妻のセツや家族への愛が描かれた小泉八雲氏の人生を描いた脚本。ト書きで読みにくいところもありますが描写の細やかさと八雲氏像に微笑ましくも困難な時代と得たものと得ることで失ったものの大きさに胸を打たれます。西田氏の死の知らせと八雲氏の死には落涙しそうになりました。

2012/04/28

目玉おやじ

山田太一作。小泉八雲を主人公とするTVドラマ脚本本。八雲は何故、古き日本の美に心魅かれたのか?何故、絵画や工芸ではなく怪談なのか?そもそも、怪談とは何であるのか?目を凝らさねば見えない朧なもの。耳を澄まさねば聴こえない微かな物音。近代化の進捗と拝金主義の蔓延で感じなくなってしまったもの。神を畏れ自然を畏れ人を恐れる。神を崇め自然を崇め人を敬う。八雲は舌鋒鋭く我々日本人に問い質す。失ったものは何かと-。つい、熱くなってしまったが、子供からお年寄りまで、怪談が好きでも嫌いでも、充分楽しめる内容である。良作也。

2010/04/11

minoguchi

沁みた。もう25年も前のTVドラマのシナリオだけれども、いまだに、というか今だからこそ、改めて読んで良かった。何かを得ることで代わりに失ってしまった、かつての日本の素晴らしさ、というと、なんとも紋切り型の言葉だけれども、淡々とした台詞の連なりにその「想い」を感じさせてくれる。ドラマ、もう一度みたいなぁ・・・。

2009/05/26

hatohebi

ニューオリンズ、松江、熊本、東京と移り住みながら、日本から次第に失われていくものに目を向け、ペンの力で形に表そうとしたハーン。両親に捨てられ片目の視力も失った彼は、アメリカという西洋社会に居場所のない異人でもあった。そんな孤独な彼が、日本で暖かい家族と居場所を得る。だが当時の日本は、西洋列強に肩を並べるため、自然を恐れるつつましやかさや利他心を切り捨て、合理主義と利己心の支配する国になろうとしていた。ハーンの死が日露戦争の始まった年というのは象徴的だ。

2013/03/09

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