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よもだ俳人子規の艶 (朝日新書)

よもだ俳人子規の艶 (朝日新書)

よもだ俳人子規の艶 (朝日新書)

作家
夏井いつき
奥田瑛二
出版社
朝日新聞出版
発売日
2023-09-13
ISBN
9784022952301
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よもだ俳人子規の艶 (朝日新書) / 感想・レビュー

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nonpono

俳優の奥田瑛二が好きで妹が代わりに行ってくれてもらってくれた貴重なサイン本。近年、正岡子規といえば大河ドラマの香川照之の熱い演技と「ゴールデンカムイ 」での新聞記者姿が目に浮かぶ。対談相手の夏井いつきが驚いたように、遊郭、特に吉原をテーマにした句が多く艶っぽい。「ゴールデンカムイ 」でも遊郭に行っていたような。点と点がつながってくると、またより知りたくなる。「ふきもせぬ 風に落ちけり 蝉のから」や「炎天や 御歯黒どぶの 泡の数」、わたしも吉原神社を参拝しに歩いたあの夏の日、幻のような廓の残像を思い出した。

2024/04/03

kyoko

図書館で出合った本。歌人二人が艶俳句を中心に正岡子規を読み解く。二人の会話でそれぞれの句の映像が頭の中にぷわーっと広がっていった。最後にタイトルの「よもだ」の意味がわかって趣深かった。個人的には「片側は海はつとして寒さ哉」「色里や十歩はなれて秋の風」「生きてをらんならんといふもあつい事」が突き刺さった。

2023/10/19

チェアー

子規の女性論。というか、廓、いや、遊郭の女性を描いた句を選び出し、艶俳句と名付けて、そこから広がる妄想を語り合う2人。奥田瑛二は、特に句から句へ連なる情景をカメラワークとして、映画の断片に組み立てていく。その妄想ぶりは素敵だ。 改めて、子規の俳句の言葉の落差の大きさを思う。

2023/11/22

オールド・ボリシェビク

奥田瑛二、結社には所属していないが、長い句歴を持っているそうだ。夏井いつきとの対談の中で、正岡子規の意外な側面に光を当てていく。それは遊郭や遊女を詠った、奥田いうところの「艶俳句」の世界である。33歳で早世した子規だが、意外なほどに艶っぽい俳句を詠んでいたことに驚かされた。それらの句に通底している冷徹な「写生」にも注目すべきだろう。

2023/09/26

神戸山

拾い物、めッけもんだった。俳句好き、日本映画ファン、プレバト夏井センセ応援団員、学生時代正岡子規を読んだことのある人々、…‥クリエイター志願者諸君全員にオススメ。サクサク読める。安直安手の俳句入門書・教則本よりコスパもタイパもずっと上。酒席の掛け合いから「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」だけじゃない子規が浮かび上がってくるという寸法。 もっともお二方との波長が合えばの話だけども。微醺を嫌う向きはお断り 蒙御免。

2024/01/25

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