かこさとし童話集 生活のなかのおはなし その1
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かこさとし童話集 生活のなかのおはなし その1 / 感想・レビュー
マカロニ マカロン
個人の感想です:B+。かこさとしさんの読書会用に読んだ。本巻は「生活童話」をまとめたもので、最初は「プロレタリア童話」「社会主義童話」と呼ばれていた分類とのこと。本巻冒頭の童話『山のぼり』は「学問には坦々たる大道はない・・・」というマルクス『資本論』序文の一節が引用されている。戦後間もなく描かれた話には戦死した父親、戦争未亡人の母が必死に子育てする話(ぼくの母ちゃん)、職場で労災で死ぬ父(『自転車にのってったお父ちゃん)など世相が描かれたものも多い。私はリズミカルな文章の『まてまてまた とっとっと』が好き
2024/04/09
おはなし会 芽ぶっく
かこさんが遺された童話は240話余りあるそうです。それを分類しまとめたもの。亡くなる直前まで編集されていたそうです。こちらは子どもたちの生活を描いたもの17話。『 山のぼり / ぼくの母ちゃん / あぶない がんばれ チビヘリくん / すてきなじどうしゃ ぶーぶーぶー / じゅんくんとカマカマちゃん / まてまてまて とっとっと / 流れていった きしゃポッポ / ぼくや わたしの いまいるところ / とよちゃんの とりかご / まりちゃんの一週間 →
2024/03/02
遠い日
「かこさとし童話集」シリーズ6。生活の中のお話・その1。かこさとしさんは子どもの生活に非常に細やかな目を向けて、少しでもそれが向上するようにという気遣いを忘れなかった作家です。このシリーズは、お話の形態も再話してまとめた年齢もばらばらな童話集ですが、かこさんらしい解釈と語り口でおもしろい。逆に言えば、そのばらばらなところがかこさとしという作家がその時そのとき対峙した問題意識が反映していると言えるでしょう。
2024/01/23
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