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夜の動物園 (角川文庫)

夜の動物園 (角川文庫)

夜の動物園 (角川文庫)

作家
ジン・フィリップス
羽田詩津子
出版社
KADOKAWA
発売日
2017-10-25
ISBN
9784041057582
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夜の動物園 (角川文庫) / 感想・レビュー

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海猫

閉園時刻の迫った動物園で銃撃殺人事件発生。無法地帯と化した夜の動物園を母と子が逃げ回る。というセットアップは面白そう。が、シチュエーションの練り上げがないからサスペンスがまったくない。それで4歳の子供をあやしながら母親が園内をウロウロしてるだけの展開が、ずっと続くのでかなりまいった。危機一髪な状況は終盤になってようやく。ここもゴチャついた描写でわかりにくい。登場人物全般が賢い思考や行動をしないのもどうかと思う。この設定でもっと芸達者な、ディーン・クーンツみたいな作家が書けばかなり面白くなるんじゃないの?

2019/03/19

NAO

占拠された動物園内の緊迫感と塀の外の平和な世界の対比、死に直面している自分たちと安全なところにいる夫とのメールのやり取り、事態をよく分かっていない子どもの我儘に振り回される母親、と怖さを強調させるような描写がなされているがそれほどの目新しさはない。出先で読む本がなくなり飛び込んだ本屋で平積みされているこの本を買ったが、ちょっとがっかりな内容だった。ただ、暗い動物園で泣き止まない赤ん坊を抱いたまま逃げ回っている若い母親が何ともかわいそうで、その泣き声が実際耳に聞こえてくるようだった。

2018/04/07

ジンベエ親分

夜の動物園で銃撃者達から4歳の男の子を連れて逃げる母親の話。小説内での経過時間が3時間、読むのに要した時間が2時間半なので、ほぼ読者と作中人物の時間感覚が同調する設定。思い通りにならない4歳児の存在が、胃がキリキリするほどサスペンスフル。極限状態でぐるぐる上滑りする回想と思考、銃撃犯側の視点から語られるまったく理解不能な論理がやたらリアル。現実にもまったく理解不能な事件は、アメリカだけじゃなく日本でも起きてるからな。いかにも映画化に向いた話だと思う。読み終わった時、思わず息を大きく吐いた。

2017/12/10

あかぽち

閉園間際の動物園で、銃の乱射事件が発生。息子を守るために、母親が広い動物園内を逃げ回る。息子が4歳ってとこが、この話の見どころなのかな。それ以下だと泣くばかり、それ以上だと状況を理解して行動できそう。犯人の人物像も意図もよく分からなかったけど、16歳の少女・カイリンが一番いい動きしてる。

2018/09/12

ニゴディー

シンプルだけど映像化にするのは良さそうな内容。実際に映画化権は獲得されてるとのことだし。ただ、小説としては中途半端になってるのは残念。動物園だとさすがにちょっと広すぎるよね。もう少し犯人が標的を捜しやすくする工夫がないと緊迫感が出にくいような。登場人物の内面的なものだったり過去の話をもっともっと増やしてしまった方が小説としては良かったのではないかと思ったり。映画化されたら見てみたいとは思えた。(権利が取られてても実際に映画化されるとは限らないんだけど)

2018/12/02

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