優しき歌 (角川文庫)
優しき歌 (角川文庫) / 感想・レビュー
里愛乍
初めて立原道造の詩に触れたのは昨年の桜の下での朗読会。美しくも耽美な声で紡がれる『うたふやうにゆつくりと……』に衝撃を受けたのを覚えている。音楽的で構築的なソネット形式とあるが、成程音で聴くとすんなりと浸透してくるように感じたのはそういうところかもしれない。言葉とは騒がしくもあり強くもあるが、一方で本書のようにしづかで柔らかいものでもあると感じさせてもらえた。
2024/03/15
優希
ソネットのせいか音楽的で透明感を感じました。静かに奏でられる言葉に酔いました。純粋で美しい。本で読むのも良いですが、音読したらより情緒が増すでしょうね。
2024/03/17
あきあかね
「夢みたものは ひとつの幸福 ねがつたものは ひとつの愛 山なみのあちらにも しづかな村がある 明るい日曜日の 青い空がある」(『夢みたものは······』) 「しあはせな一日は幾つあつたらう 日の終わり 疲れた橋に身を凭れ かぞえてゐれば 靄のなかにともる燈は煌めいて 人の数の千倍のしあはせが 一人のためにあるのだと やさしい調べで繰返してゐた」(『しあはせな一日は』) 先日、『新美の巨人たち』の番組で立原道造が設計したヒアシンスハウスが取り上げられていて、実際に観に行った。メタセコイアが立ち並ぶ、⇒
2024/02/25
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