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ジェリコー (ダ・ヴィンチブックス)

ジェリコー (ダ・ヴィンチブックス)

ジェリコー (ダ・ヴィンチブックス)

作家
中原たか穂
出版社
KADOKAWA
発売日
2021-12-22
ISBN
9784046809209
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ジェリコー (ダ・ヴィンチブックス) / 感想・レビュー

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クロンショー

絵は何のために描かれるのか。宗教画は信仰心を教会に寄せ、肖像画は為政者の権威を高め、歴史画は愛国心を育てる。その多くは美しい色彩と容姿で人々の視線を優しく惹きつける。19世紀初頭のパリに生きたジェリコーが求めたものは違った。聖人も貴族も英雄もそこにはいない。あるのは匂い立つ生と死の実像、生々しい現実。確かな技倆で絶望の中のかすかな希望を描き分ける。世に衝撃を与えた『メデューズ号の筏』を描いた画家は、激動の時代に人間の本質をえぐり出そうとしたかのよう。彼の短く切ない人生を流れるように表す著者の作画は秀逸。

2022/11/22

kokekko

「メデューズ号の筏」を初めて見たのは世界史Bの資料集だったと思う。その作者については何も知らなかったので、芸術家漫画として楽しく読んだ。絵がとても上手で、画家ジェリコーのことはざっくりわかるが、物語としてのカタルシスを求める人には不向きかもしれない。どことなく学習漫画的な読後感。

2022/11/13

「生とは死の隣人にすぎないこと。そしてそのせめぎ合う境界こそ自分が追い求めた人間の美であることを。」 ジェリコーが病身の友人を「なんて美しいんだ」と思う感性が芸術家そのもの。私が子供の頃にメデュース号の筏を見てからずっと忘れられないのはその不謹慎さではなく「死と生の境界の美しさ」だからなのかもしれない。美は無数に存在する。

2022/02/08

トオル

読み終わり直後の感情をどう言語化したらいいのか分からないけどとても良かった。絵画好きにオススメ。何かを狂おしいくらい追い求めて日々を送る人には刺さるんじゃないかと。生と死、狂気を内包した人間の本質。メデューズ号の筏、鑑賞したい。ルーブルまで行かなくちゃならんが。

2022/01/11

Motley

★★★★★

2022/02/27

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