新版 超訳百人一首 うた恋い。 3 (BRIDGE COMICS)
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絶対に心変わりしないと誓ったはずなのに、どうして。恋に破れた兄に、父は和歌を詠めと言うが…/新版 超訳百人一首 うた恋い。3⑬
ていかメモ こんにちは、定家です。このコーナーでは僕が平安マメ知識を皆に教えるよ! まずは「代作」について話そう。
【恋歌の代作】 作中で、息子・致信に代わって元輔が詠んだ和歌は、藤原惟規(紫式部の弟)に頼まれて元輔が代作したとも言われている。でも惟規の生年から考えると、その話はやや疑問が残る。けどまあ、この和歌が「彼女にフられた男に代わって詠んだ和歌」ってところは確かなんだ。 代作ってのは当時よくあったことで、例えば、在原業平が和歌の詠めない下女に代わって男性に恋歌を送り、恋の仲立ちをしたって話は『伊勢物語』に有名だね。恋に和歌がかかせなかった時代、和歌に自信がない人は上手い人に代作を頼んだりしたんだ。今でもそういうことはあるんじゃない? ラブレター書きたいけど自分は字が下手だから……ってなると、達筆な友達に代筆を頼んだり。ちょっと情けないけど、それで恋が実るなら背に腹はかえられないよね! あと、和歌の上手下手に関係なく、女房に代作させるのはお姫様にはよくあること。男から恋文が届くと、まずは姫の女房が返事をする。姫が直に筆をとるのは随分…
2023/11/24
全文を読む「信じるものがない人生は死に等しい」京に行く兄の初恋にやきもきする諾子/新版 超訳百人一首 うた恋い。3⑫
和歌物語 一
42 ちぎりきな かたみにそでを しぼりつつ 末の松山 波こさじとは 〈清原元輔〉
清原元輔(きよはらのもとすけ) 三十六歌仙の一人。二番目の勅撰和歌集『後撰和歌集』を編纂した梨壺の五人の一人。36番の作者清原深養父の孫。62番の作者清少納言の父。
清原諾子(きよはらのなぎこ) 元輔の娘。後の清少納言。
清原致信(きよはらのむねのぶ) 元輔の息子。
末の松山(すえのまつやま) 致信の恋人。
2023/11/23
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新版 超訳百人一首 うた恋い。 3 (BRIDGE COMICS) / 感想・レビュー
ひよりん
メインは清少納言、そして彼女と仲の良かったと言われる男性陣。実際にはどれだけ藤原元成や実方と親密だったのかははっきりしていないけど、定子の後半生が寂しいものであったのを知っている身としては、華やかな交流があったと思いたい。作中終盤に清少納言が行成に向けて語った言葉は実在の彼女の言葉ではないけど、今少々しんどい生活を送る身には刺さった。あと枕草子の「枕」が現在は意味が分からなくなっている古語というのに驚いた。こんなに知られているタイトルなのに、由来が不明なんだ…
2023/10/13
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