銃座のウルナ 5 (ビームコミックス)
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銃座のウルナ 5 (ビームコミックス) / 感想・レビュー
ぐうぐう
戦争には大義がある。その大義を信じることで、戦場で兵士は迷いなく敵を殺せる。信じられているうちは迷いがないのだ。帰還兵となり、戦場を離れた兵士には、大義という名の麻薬の効果は徐々に薄れていく。迷いが生じ、自身の手のひらに目をやると、血塗れになっていることに気付く。兵士の苦悩は、いや、戦いは、ひょっとしたらそこから始まるのかもしれない。「美しいものが美しいものを破壊したんです 愛とは誰に優しさを分け与えるかを選別する行為だったーーそしていつも隣人しか選べない」(つづく)
2018/04/14
活字スキー
【雪の中の君を憶えている。森の中から見えた──寒々しい塔の上にたたずむ小さな君を──】最後のヅード。混じり合う涙。人が日常を問題なく生きるには感情と現状のバランスをとる必要があるが、戦禍の大理不尽はそのバランス感覚を根本から破壊してしまう。その愛もその憎しみも、まぎれもなく本物なのだろう。「銃座のウルナ」の物語は、前線を離れて装丁がガラリと変化してからが本番だったのか。絵柄のクセはともかく、物語の強度と構成、それを表現するイマジネーションは文句なく素晴らしい。あと二巻で、物語はどのように決着するのだろう。
2022/06/20
Ex libris 毒餃子
帰還兵の憂鬱が中心となった巻。『戦争は女の顔をしていない』的な流れになってきた。延々と官能シーンが続くが、なんとも切ない。
2018/04/21
十二月の雀
「ほんとうのひとり」。彼があまりにも孤独で辛い。
2018/04/02
シマウマヒツジサイ
上げて、下げる。そして、下がる度に前より下がってる気がして、行き着く先は幸福なんてないんじゃないかと思わされる。一口で表せる系統に分類できず、そしてどこにたどり着けるのかわからない作品。
2018/06/17
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