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これがニーチェだ (講談社現代新書)

これがニーチェだ (講談社現代新書)

これがニーチェだ (講談社現代新書)

作家
永井均
出版社
講談社
発売日
1998-05-20
ISBN
9784061494015
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これがニーチェだ (講談社現代新書) / 感想・レビュー

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harass

十数年ぶりの再読。最近集中しているニーチェ本読みの一冊で以前とは理解が数段上なのがわかる。後書きにもあるが著者永井のほかの本「〈子ども〉のための哲学」などの視点を使っているのかと、途中で気がつく。永井の明快な語りでニーチェの解説や批判をしていく。複雑なニーチェ思想の補助線として、三つの空間に分類して論じるのは鮮やかだ。ただ題名の通り、ニーチェ解釈の一つでしかないが、真似できない論じ方をした良書。

2017/03/16

おたま

初読時には内容がよく分からなかった。今回再読してしみるように分かった。自分としては、たぶん國分巧一郎『スピノザ「エチカ」』を読んだためだと思う。スピノザを経由することでニーチェの「神は死んだ」ということもよく分かった。また、永井均は、ニーチェのそれぞれの段階を「空間」として解説しているが、それもよく分かる。「力への意志」に対して、まさにニーチェの言説のより徹底化を通して、ニーチェ的に批判しているのが鋭い。ニーチェが超越論哲学を真に理解していたらそれは素晴らしい哲学の誕生となったということも理解できる。

2021/09/02

ころこ

著者のいう①第1空間・ルサンチマン②第2空間・力への意志③第3空間・永遠回帰が、『ツァラトゥストラ』にあるラクダ、獅子、子供と対照されています。①ラクダには瘤があり、ルサンチマンはその瘤に意味を与えてくれる。僧侶は弱者の傷から来る痛みを沈めながら、同時にその傷に毒を注ぐ。②獅子の高貴さとは、実践の内に真理性が示されるべきだ。しかし、そう語ることは、語ることそれ自体がその内容を否定していることになりはしないか。力への意志は、力の欠如の指標といえるのだ。力への意志に背後世界があるとするニーチェの超越性は、超越

2019/12/06

抹茶モナカ

ニーチェ入門という側面はあるものの、ちょっと哲学やニーチェについて基礎的な知識がないと、つらい内容かもしれない。力への意志が弱者の思想だという指摘には納得。強く生きたいためにニーチェを読む人も確かにいるかもしれないな、とも思った。哲学とは、問いの空間の設定である、と再認識しました。ニーチェは哲学なのか、どうか、考えてみたり。

2016/04/30

くまさん

 なにものをも求めてなくてよい自分というものがありうるとしたら、あまつさえそれが世界と他者を肯定することと同義であるとしたら、私はその道を歩みたいと思う。稀有な哲学者の交感の記録として読んだ。「私はあまりに満ち足りている。それで、私は私自身を忘れてしまう〔…〕私はどこへ向かっているのか?」 しかし「世界にはきみ以外には誰も歩むことのできない唯一の道がある。その道はどこに行き着くのか、と問うてはならない。ひたすら歩め」(断章)。どのような批判も問答もユーモアをもその射程におさめる、明晰で誠実な知性への憧れ。

2019/05/05

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