KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

炎たる沼

炎たる沼

炎たる沼

作家
池田美代子
出版社
講談社
発売日
2010-04-22
ISBN
9784062161626
amazonで購入する

炎たる沼 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

雪紫

中学校の写真部が見たあの廃墟の写真からすべてが奇妙しくなった。共通する奇妙な紫の痣に体の不調。殺される動物達に、呼び起こされる過去。そして、壊れ始める関係。・・・前半は正体不明故にホラーだったけど、読み終えるとホラー寄りの青春ミステリだった。友情や家庭環境はリアルというか、それに関する小道具の使い方が上手いというか。・・・とにかく、前半は怖かった。

2021/01/05

yamakujira

凛と桐子、由人と神崎、男女の仲良し4人は中学校の写真部だ。廃墟の写真の影響で凛と由人の体調が変化したことから、廃墟にまつわる謎が動き出し、凛と由人が共通の記憶を思い出した時、忌まわしい過去を引きずる苦悩が明かされる。ホラーテイストのミステリを軸に、凛と桐子の揺れる友情、それぞれの家庭環境、恋する乙女心など、青春の欠片を散りばめて、怖くて楽しくて切なくてあたたかな物語だね。かわいく悩みながら他人を傷つけてしまう凛ちゃんの言動は不快でもあるけれど、そんな判断力が中学生らしくて責められないな。 (★★★☆☆)

2017/03/22

優明

図書館の児童書コーナーで見つけた本。写真部の中学生が撮った廃墟となった別荘地での写真に眼のようなものが写っていたことが切っ掛けで、由人と凜に謎の発作が起きる。周辺では動物が殺される事件がたびたびあり、写真の撮影場所の別荘地では過去に住人が次々と亡くなっていた。由人と凜は過去の事件とどう関係しているのか…初めはホラーテイストで進んでいくがだんだんミステリーになっていく。中学生という設定の割には落ち着きすぎているし、子供が読んだらちょっとトラウマになりそうな部分もあって子供には難しいかも。

2012/06/09

ちい

鮮やかな青緑の背表紙と不思議さの漂うタイトルに引き寄せられて図書館で即借り。勝手にファンタジー的なストーリーを想定してたら、のっけから廃墟、写真に写る眼球、動物の変死体など、ホラー苦手な私は一瞬読むのやめようかと思ったわ…。写真部所属の凜が、廃墟となった別荘の写真を目にした時から謎の発作に襲われる。禍々しい別荘地、部長との共鳴、呼び起こされる幼い日の記憶。あまりにも偶然が重なりすぎる設定に戸惑いはあるものの、写真部の中学生男女4人の青春小説と思って読めば読後感はそれなりに爽やか。

2017/04/02

本の虫

小学校の図書室にあって読んだ。江戸川乱歩の小説を児童書っぽくした感じ。ジメジメしてて奇病とか事件とかまじで『孤島の鬼』とか『芋虫』とか好きな人は大好物だろ。乱歩の作品ほど後味悪くなく犯人に更生の兆しがあるのが少しの救い。

2018/07/29

感想・レビューをもっと見る