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新装版 命の器 (講談社文庫)

新装版 命の器 (講談社文庫)

新装版 命の器 (講談社文庫)

作家
宮本輝
出版社
講談社
発売日
2005-10-14
ISBN
9784062752213
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あらすじ

私は最近、やっとこの人間世界に存在する数ある法則の中のひとつに気づいた。「出会い」とは、決して偶然ではないのだ。でなければどうして、「出会い」が、ひとりの人間の転機と成り得よう(本文より)。――清澄な抒情を湛える数々の宮本作品。その文学世界の秘密を描き出した、自伝的エッセイ集。

新装版 命の器 (講談社文庫) / 感想・レビュー

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きりこ

いつもながら滋味のあるエッセイの数々。【出会いとは決して偶然ではないのだ。でなければどうして出会いがひとりの人間の転機と成り得よう。どんな人と出会うかは、その人の命の器しだいなのだ。抗っても抗っても、自分という人間の核を成すものを共有している人間としか結びついていかない。】(本文より) 古本屋で選びとった文庫も巡り合いの一つで「貧しき人々」が「錦繍」を書かせたとのこと。【汚濁も清浄なものも隠し持つ混沌とした私たちの命。どんな境遇を問わず、人々はみな錦繍の日々を生きている】「錦繍」再読してみたくなった。

2013/06/18

June

宮本輝氏のエッセイ。富山の鉛色の雪の風景、父が事業に敗れて苦しかった貧乏生活、十円もなくて堺から大阪の福島区まで歩いて帰った夜、川のほとりの暮らし、不安神経症、結核、蔵王の紅葉、エピソードが作品に繋がっているのが面白い。心にのこった言葉「確信」それは不可能をも可能にもする不思議な作用。「出会い」は決して偶然ではない、同じ資質を持つ者が同じような人を呼ぶ不思議。高校、大学と友人には恵まれたけれど、この広い世界、Webという顔の見えない空間で、読メで知り合えた方々はいい人ばかりで、自分の幸運を感じています。

2016/10/17

B-Beat

★面白かった。「流転の海」シリーズなどこれまで読んだ作品でも描かれていたテーマや作者の主張がより具体的直接的に盛り込まれたエピソード集という感じ。作者中二の時、露店に10冊ずつ束ねられた文庫本が売られており、その15,6の束より元のように束ね直すから束をばらして好きな10冊を売って欲しいと交渉しそれを実現したエピソードが印象に残る。その10冊の文庫本の名前を読んだ順番に今でも諳んじることが出来ると。氏のエッセイ集は他にもあるようだ。チェックしていきたい。

2013/03/29

ちゃっぴー

人として何が大切なのかが散りばめられた、何度も読み返したくなるエッセイ。『「命の力には、外的偶然をやがて内的必然と観ずる能力が備わっている。」肉体でもなく精神でもないまさしく命の力』ーなんと人間の魂は奥深く力強いのでしょう。

2014/05/24

香乃

『二十歳の火影』に続く、宮本輝さんの自伝的エッセイ集第二弾。『二十歳の火影』を読んだときにも感じたのですが、宮本作品には自分自身の境遇や宮本さんがいままでに見た景色、経験したエピソード等がふんだんに散りばめられています。『命の器』のエッセイの中で、印象的だったのが『「内なる女」と性』です。このことに関しては、『睡蓮の長いまどろみ』という小説の中で描かれていて、小説を読んだときには実際にこんなことがあったりするのだろうか?と思ったのですが、まさか宮本自身の経験に基づいていたとは驚きでした。

2015/11/06

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