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講談放浪記

講談放浪記

講談放浪記

作家
神田伯山
出版社
講談社
発売日
2023-07-20
ISBN
9784065305003
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「講談放浪記」のおすすめレビュー

六代目・神田伯山の“聖地巡礼”本。講談初心者の心も惹きつける『講談放浪記』

『講談放浪記』(神田伯山/講談社)

 あなたは「講談」を聞いたことがあるだろうか? 講談とは寄席などで楽しめる伝統的な大衆演芸のひとつで、武将や偉人など歴史にちなんだ話を講釈師がひとりで読んでいく芸のこと。張り扇と呼ばれる扇子を片手に、釈台を打ちながら物語に引き込んでいく講釈師の姿をテレビなどで見たことがあるという方もいるかもしれない。  新しいエンタメが様々に登場する中、講談界は長年低迷が続いてきた。そんな中に現れた救世主が六代目・神田伯山さん。「最もチケットが取れない講談師」とも言われる伯山人気によって、今再び講談が注目を浴びるようになっているのだ。このほど登場した『講談放浪記』(講談社)は、そんな伯山さんが講談ゆかりの地を訪ね、講談の物語としての魅力をあらためて見つけていく一冊。講談の世界が持つ奥行きに、講談初心者もぐっとひきつけられそうだ。  本書のメインは講談にまつわる「現場」を伯山さんがめぐる、いわゆる「聖地巡礼」だ。第一部は名作講談の舞台ということで、源平の戦いを描いた『源平盛衰記』では最後の戦場・壇ノ浦へ。怪談話としてよく知…

2023/8/4

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六代目・神田伯山「芥川龍之介はイケメンなのに木に登るんですから!」―世界に輸出される日本の物語を語る【私の愛読書】

 さまざまな分野で活躍する著名人にお気に入りの本を紹介してもらうインタビュー連載「私の愛読書」。今回ご登場いただいたのは、『講談放浪記』(講談社)を刊行された講談師の6代目・神田伯山さん。「最もチケットが取れない講談師」として講談の人気復活をリードする伯山さんがオススメする本とは?さっそくお話をうかがった。 取材・文=荒井理恵 撮影=山口宏之

見た目もカッコいいのに、とにかく技がある芥川が好き

『羅生門・鼻・芋粥・偸盗』(芥川龍之介/岩波書店)

――今回、選んでいただいたのは芥川龍之介の短編ですね。 神田伯山(以下、伯山):学生の頃から芥川が好きだったんで、一応古典もやってますし、読みなおしてみたらこれが面白くって。実は最近、ついに若干老眼がきまして。それまで僕はエゴサが好きで、しょっちゅうやってたんですけど、40になってこのエゴサしてる時間が信じられないくらい無駄だなって気がついたんですね(笑)。元気でいられるのが80くらいまでなら僕も折り返しで、そうすると老眼鏡をかけずに読める「読書タイム」の残り時間はあと2年か3年。ならば名作といわれる…

2023/8/5

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講談放浪記 / 感想・レビュー

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道楽モン

飛ぶ鳥を落とす勢いが継続中の神田伯山。やはり彼は本物だ。講談に取り組む姿勢が、まさに全身講釈師。講談に縁の地を尋ねる聞き書き本ではあるが、ひとつひとつの演目に対する勉強度が驚異的で、演者と演芸ファンとの立ち位置の差異がエベレスト級であることが歴然とする。人間国宝である師匠の神田松鯉との対談が白眉。師匠も彼に未来の講談界を託す旨を語っている。師匠の持つ演目を一つでも多く継承し、さらに独自の境地を開拓する道を行くのであろう。世間に対する影響力をフル活用して、一時代を築いて欲しい。

2023/08/20

LNGMN

演芸界のスーパースター・講談師の六代目神田伯山。講談ゆかりの名跡紹介本だが、芸事への愛情や講談界の先人に対する敬意が随所に表れる度にハッとさせられる。一見トリックスターに思える活動も、講談再興への情熱あってのことと感じられ、ますます応援したくなる。

2023/09/23

kane_katu

★★★☆☆落語は何度も聞きに行っているし、噺も色々知っているが、講談のことはほとんど知らなかった。そもそも「読み物」と呼ぶことも知らなかった。そのうち、聞きに行ってみたい。

2023/09/16

arnie ozawa

有名な講談の舞台となる地を巡り紹介することがメインだけれど、講談に触れたことのない人にもわかるように書かれている分物足りない。寄席について書かれた章と最後に収録されている松鯉先生との対談は面白かった。

2023/11/11

kusakatter

神田松之丞時代に、よみうりホールで拝見した時は、講談がフィクションとは全然思えない迫力でびっくりしたものですが、こうして史実の現場を辿ると、そらフィクションでは面白くならないもんな、と納得しました。この本の 一番面白くて興味深かったところは、最後の神田松鯉師匠との対談でした!しかし、あれだけ、人間国宝の師匠に期待の声援をかけられてるのに、あんな罵詈雑言のラジオ番組やってて、いーんですかー😛。講談の場が出来るのを楽しみにしております。

2024/02/01

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