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夢魔の牢獄 (講談社文庫)

夢魔の牢獄 (講談社文庫)

夢魔の牢獄 (講談社文庫)

作家
西澤保彦
出版社
講談社
発売日
2023-04-14
ISBN
9784065314609
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夢魔の牢獄 (講談社文庫) / 感想・レビュー

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W-G

決して面白くないわけではない。しかし、一応ミステリ作家だから人が死ぬ話にしておきましたと言わんばかりに、エロパートとミステリ部分が解離したままで、ついでにSF設定もトリックに活かされているように見えて、実は存分にエロ描写をしたいがためのものに感じる。要所要所に新本格畑ならではの凝った伏線はあり、流石と思える反面、冒頭のベック神父のエピソードや、急に現れて何の説明もないまま使い捨てで終わったヒトミの存在など、投げっぱなしで終わった伏線も目についた。なぜ主人公だけがここまで灯子先生にハブられたのかが最大の謎。

2023/05/08

おうつき

過去の他人に憑依する能力を持った男が、かつて自分の身近で起きた殺人事件について検討していくミステリ。自発的に誰に憑依するかは選べないというのが特徴的で、面白みでもあった。人間関係はいつもの西澤ミステリで、狭い人間関係の中で情事が繰り広げられる。流石にちょっと食傷気味ではあるが、意外な部分に伏線が張られていたりしてしっかり楽しめてしまった。この能力を使ったミステリで一番見たかった部分がさらっと流されてしまったのは不満ではある。

2024/02/06

LUNE MER

なんせ性的描写(しかもアブノーマルなやつ)が多いので、苦手な人は読まないことをお勧めする。とは言うものの、その辺りの描写がカットされてしまうと本作は本作たり得ないものとなってしまうとも感じる。真相の意外性と伏線の張り巡らせ方は巧いが、ラストはやや粗さを感じる駆け込みのような展開。文庫本には著者自身のあとがきは未掲載となってしまった。ハードカバーの時のあとがきのインパクトがある意味本編超えだったのが初読時の印象。

2024/01/24

きゅうくつ

『七回死んだ男』を凌ぐ衝撃!の帯に高まる期待。が、衝撃という点ではまあ確かにそうも言える…か…??という程度。性描写がやたら多い。むしろそれが衝撃か。最近の西澤さんはこういう作風なの?かの名作を凌ぐとは言い過ぎな気はするが、面白かった。

2023/07/12

ちょうすけ

『7回死んだ男』のようなタイムリープ系のストーリだというので期待して読み始めたが、序盤から作者の作品にありがちな性愛描写の多い文章にげんなりしつつ読み進める。中盤まで容疑者となる8名の事件当夜の行動を明らかにして犯人を詰めていくはずなのだが、皆の特殊な性癖説明ばかりでなかなか進まない。終盤、主人公悠成が陸央視点で当夜の様子が分かってから急に推理モードに入る。伏線は序盤から張られているので容疑者8名以外のセリフや登場人物を覚えておかないと推理中で誰これ?となる。最後まで読み切ると練りこまれた話だと分かる。

2023/04/30

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