アフリカ史 (講談社学術文庫)
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アフリカ史 (講談社学術文庫) / 感想・レビュー
さとうしん
著者の専門柄ということか『新書アフリカ史』と比べて各地の神話が占める比重が多い。そして人物などについて日本史に例える箇所が目立つが、ボルヌーのイドリス2世、ズールーのシャカ王、エチオピアのメネリック2世ら英雄たちの物語は確かに魅力的である。特にエチオピアは独立を保ち続けたということもあり、アフリカ人民の解放の象徴となったということである。近代になって西欧からキリスト教が伝来すると、コンゴのシモン・キンバングーのように救世主を称して宗主国への反抗を説く者が現れたのは、中国の太平天国を連想させる。
2024/01/08
しおり
世界史の一隅を占めているに過ぎないアフリカ史。ほぼ知識がない状態で読んでみたら用語が横滑りしてしまった。アフリカはとても広大で、地域によって異なった時が過ぎていた。どの地域でも帝国と呼べる規模の勢力が勃興していた。牛を媒介にした封建制が成立していたのが面白い。古代の国家では、王は儀式を通して神を降らせることで成立することから絶大な権威を持ちながらも世俗的な力はほぼなかった点が興味深い。一挙手一投足が国家の命運を左右することからほとんど表舞台に立つことがない。セカイ系だ。ヨーロッパと接触した際の反応も様々
2024/01/25
わたてつ
アフリカ通史は全くの素人だったが日本との対比であったり、地域や時代で区分された編年体で書かれていたりと著者の工夫が凝らされており、一応は理解できた。
2023/12/07
らむだ
Sd.
2023/10/22
Masa03
長かった。 アフリカの歴史といえば、古代エジプトと地中海南岸を除けば「暗黒大陸」と言われるだけに近代に入るまでイメージがない。 実際、歴「史」研究が文献中心である限り、文字記録のないアフリカの歴史は他文明の記述に依存し、断片的にならざるを得ないのだろう。 しかし本書は口伝の伝承なども踏まえて書かれており、登場人物に馴染みがないのでページを捲る手が止まりがちになりながらも、まとまった時間をかけて読むに値する本であった。 資源を求めて中国が手を伸ばす中、日本もアフリカ諸国をもっと知らねばならないと思った。
2024/02/03
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