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エピデミック (集英社文庫)

エピデミック (集英社文庫)

エピデミック (集英社文庫)

作家
川端裕人
出版社
集英社
発売日
2020-07-17
ISBN
9784087441376
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「エピデミック (集英社文庫)」のおすすめレビュー

これってほんとにフィクション!? 東京近郊で発生した謎の感染症をめぐる疫学者たちの戦い

『エピデミック』(川端裕人/集英社文庫)

「感染症と戦う人たち」というと、どのような人たちを思い浮かべるだろうか。多くの人が患者の治療にあたる医師や看護師などの医療従事者を思い浮かべるに違いない。だが、その他にも感染症に果敢に立ち向かう人たちはいる。たとえば、フィールド疫学者。彼らは、疫学という手法を用いて、疾病の発生原因を探し求める。感染症をいちはやく収束させるために、ひとりでも多くの人を救うために、奮闘し続ける存在なのだ。

 そんな疫学のエキスパートたちの姿を描いた小説が今、大きな話題だ。川端裕人氏著『エピデミック』(集英社文庫)は、フィールド疫学者と未知の感染症の戦いを描いた作品。執筆に際して、「8割おじさん」の異名でも知られる北海道大学教授の西浦博先生などへの取材が敢行されたためか、その内容はリアリティーたっぷり。まるでノンフィクションを読んでいるような緊張感を感じさせられる作品なのだ。未知の感染症がとある都市をむしばみ、都市の封鎖が行われるさまは、まるで新型コロナウイルスの感染拡大を見ているよう。2007年に書かれた作品だが、今の時代にこそ…

2020/7/17

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エピデミック (集英社文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

goro@80.7

07年に書かれた未知の感染症に挑む疫学者たちの物語。コロナ禍となってみればこの物語の展開も身につまされる思いだけれど、15年前での状況ならまだこれほど現実味を帯びた気はしないで読了したのでしょう。「夏の災厄」「首都感染」ときてこの「エピデミック」、つくづく作家の方は敏感だなと思う。このCOVID-19でも疫学者の方々の働きが誰にも知られず行われているのでしょうね。

2022/01/07

てつ

今世界中で起きていることを予言したかのような小説。結末があっさりしすぎていて感傷的なのは欠点なのか。いろんなことを教えてくれるよい本であった。

2021/04/08

hisa_NAO

アウトブレイク=集団発生、エピデミック=流行、パンデミック=世界的な大流行。 COVID-19パンデミック渦中で、エピデミックの小説を読む。 関東南部の半島にあるT市で、強烈な肺炎を引き起こす感染症が発生。感染症と戦うフィールド疫学者・医師たちの戦いを描く。 フィールド疫学:集団感染を制御すること。時間・場所・人を見ていく。(病原体)の元栓を探して締める。 wikiでは、「疫学は、個人ではなく集団を対象として病気(疾病)の発生原因や流行状態、予防などを研究する学問。」 小説としては、ちょっと散漫な印象。

2021/02/15

えりまき

2020(234)コロナ禍の今読むからこそ共感できる部分がたくさんありました。一気に拡大する感染の様子がリアルで怖い。国立集団感染予防センターの島袋ケイトと仙水望。小児科医院の黒部夫妻。保健所の小堺くん。ライターの赤坂。謎の施設で暮らす子供たち。特定できない感染源。ネコ・カモ・コウモリ・クジラ、どれも怪しく…さらにウィルステロの可能性も!仕事・命・家庭、何を大切にすべきか考えさせられました。

2020/09/21

スプリント

新型コロナの世界だからこそよりリアルに感じられる。 疫学という学問と保健所の関係性もしることができる。

2021/04/03

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