KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

巨食症の明けない夜明け (集英社文庫)

巨食症の明けない夜明け (集英社文庫)

巨食症の明けない夜明け (集英社文庫)

作家
松本侑子
出版社
集英社
発売日
1991-01-18
ISBN
9784087496710
amazonで購入する Kindle版を購入する

巨食症の明けない夜明け (集英社文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

mm

松本侑子さんのデビュー作品。まだまだ上手く書いてあるとは言えない感じは随所にあるけど、随所に鮮烈なパンチ力もある。このパンチ力はテーマのもたらすものというところもあるだろうけど。何かにならなくてはという強迫観念が大学生くらいの女性を脅す力は、世界を滅亡させるくらいの力を持つ。それは恋に向かっても、母子関係の見直しに向かっても、スレンダーな体を手に入れても、解消されない。時代が、社会が、男が、大人が、何より自分自身の幻想が、何やら得体の知れないものを目指すように、ぐいぐいとと背中を押してくるのだ。

2020/01/09

シュラフ

拒食症の女子大学生の物語。きれいになりたくてやせたものの失恋による反動喰いで過食症となる(47㎏⇒40㎏⇒60㎏)。彼女の心の闇は・・・と思うものの・・・1歳の頃の母の家出や好きな男子との失恋などの出来事が語られるのだが・・・やはりよく分からない。本人も分からないのだから読み手にも分かりようがない。書かれたのはバブルの時代。世の中が豊かになって他人本位の時代から自分本位の時代になってくると真面目な人というのは"自分さがし"によっておかしくなってしまうのかなと思う。豊かになって生きにくくなるというのは皮肉。

2015/03/07

りえ

拒食症・過食症には以前から興味があって、それをテーマにしている小説ということで読んでみた。主人公女性が摂食障害になってしまったのは幼い頃に母に捨てられた過去や恋人との別れなど、精神的にショックの大きい出来事が関係している。誰にも甘えられない主人公の孤独感を細かく描写されているところが印象的でした。

2015/06/14

Taito Alkara

子供の頃のトラウマが形をなして現れてくる。主人公の前を向こうという意思が救いとなっているように感じられた。

2017/04/12

秋良

愛されたくて、満たされない思いを食べることで埋める。母親は愛情を注がなかったわけではなさそうだけど、おそらく主人公が求めていた形での愛し方ではなかったのかも。そのことに親子どちらも気づいてなさそう。

2017/08/07

感想・レビューをもっと見る