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おっちょこちょ医 (集英社文庫)

おっちょこちょ医 (集英社文庫)

おっちょこちょ医 (集英社文庫)

作家
なだ・いなだ
出版社
集英社
発売日
1979-10-20
ISBN
9784087502725
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おっちょこちょ医 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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MAEDA Toshiyuki まちかど読書会

再読。今夜、前から楽しみにしているオンライン文壇バーに参加します!テーマは「読書にはまったきっかけ」私のきっかけは小学校の頃、幼なじみと多読競争をして、読書家の彼に勝つため、とにかく薄い文庫を読みまくった事による。当時220円で買ったこの本が、現在アマゾンで3000円以上で売られていてすごく驚いた!!

2021/05/15

gushwell

なだいなだ氏の訃報に接し、昔読んだ本を自炊してiPhoneで再読。 医者のいない小さな街に、おっちょこちょいの若い医者・ディストレ先生がやってきて、いろいろな騒動を巻き起こす児童文学。 前半はとても微笑ましいエピソードが続きます。ディストレ先生のおっちょこちょいが幸いして健康診断や健康保険が自然発生的に確立してゆくエピソードは、押し付けがましい所がなく楽しめました。後半は、一転して緊迫した雰囲気になりますが、戦争体験したが故にどうしても子供たちに伝えたかったことなのだろうと思います。

2013/07/14

oyasumi

世の中の真実をオブラートにくるみ、たっぷりのユーモアとちょっぴりの皮肉で味付けした物語。 『にせ医者でいいじゃないか。どうしていけないんだ。きみは目の前の病人をすくうだけの知識と技術をもった、この町のただひとりの人間だとする。どうして、そのきみが病人をすくってはならないんだ。たとえ、きみが医者の資格をもっていなくとも、彼をすくうだけの力をもっているとしたら、にせ医者と呼ばれることをおそれて、その人間をほうりだすことのほうが、正しいことだとでもいうのかね』

2017/07/25

piyo

とても小気味良かった。ディストレ先生のおっちょこちょいが、人々に「自分で考え行動する」力を目覚めさせる。町の人々は自然と自分の健康に気をつけるようになり、医学にくわしくなったし(先生が間違えるから)、必要に迫られてこれまでどこにもなかった“健康保険”のしくみを作りだしてしまったりする。自分で考えて行動することなくして、良い人生は得られない。この事実をストンと納得させてくれる作品です。私は、「ためらうなよ。人をすくって罪になるなら、罪をおかしなさい」というディストレ先生の言葉に目頭が熱くなりました。

2011/02/01

ihatov1001

架空の国の無医村にやってきた待望のお医者がとにかく粗忽者という物語です。病名や薬の分量などもうっかりと間違えるので、村の患者たちには非常に油断ならない先生です。しかし、医者としての腕前は確かで、根がまっすぐゆえに、村人たちからは呆れつつも受け入れられてゆきます。彼のユーモアたっぷりの粗忽ぶりが描かれている前半に比べて、後半は、戦争が村に及んだこともあり、非常にシリアスな展開となっています。正直で粗忽な先生が生きるのには厳しすぎる時代だったのかもしれません。優しいですが非常に切ない物語でした。

2022/01/12

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