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草迷宮・草空間

草迷宮・草空間

草迷宮・草空間

作家
内田善美
出版社
集英社
発売日
1985-03-01
ISBN
9784087821017
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草迷宮・草空間 / 感想・レビュー

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sin

何年ぶりだろうか?不思議な物語、日本人形の“猫”との再開。自分が何者かもわからない、なぜそうあるのか知ってはいない人形となぜだかトレンディな学生(笑)草との出逢い、戸惑い、彼女との日常。日本人形の“猫”に命を与えたものは何だったのだろうか?物語は答えを出さずに余韻を残したままで終わってしまう。

2015/07/20

★Masako★

★★★★ 読友さんのレビューで知った本♪大学生の"草”は"ねこ”という名の女の子(日本人形)を拾う。ねこは草の前では言葉を喋り、笑い、泣き、驚き、拗ねたり寂しがったりとまるで人間の子供のよう。ねこがとにかく可愛い!表情や仕草はもちろん、座ってる後ろ姿にきゅぅん♡♡ 美しく緻密な絵と言葉が創り出す不思議な世界観、ずっと浸っていたかった。ラストの「魂が降ってきたよ」からの雪のシーンが特にいいなあ♡素敵な本に出会えて良かった!内田さんは絶筆されたようで、草とねこのその後の物語が読めないのが残念!【図書館本】

2021/05/07

えも

蔵書の鏡花番外編6▼と言っても鏡花とは全く関係ありませんが、題名と内容で、私の中では鏡花関係に分類されています▼久しぶりに読んどけど、やっぱいいわぁ! テーマから来る暖かさと哀しみに加え、市松人形の耽美さと草くんの淡々とした感じがたまらん。「魂が降ってきた」辺りではウルッと来てしまいますね。

2015/01/04

兎乃

この画力と言葉の選択の美しさ。市松人形「ねこ」の無邪気さと、時々ゾクッとする視点が心地よい。対話・エピソードがしっかりしているので、半端な小説を読むよりも深い読後感があった。内田さんは「八月の城」という初期作品が良かったと、母が教えてくれたのを思い出す。...「りぼん」を読んでたのか?母よ。それはともかくとして、本書は「貴重な本」になってしまっていて、譲っていただいた事に感謝。今夜、雪がちらついたら、私は何を思うのだろう。

2013/01/13

まいぽん

「機巧のイヴ」から思い出して久々に本棚から。何度手にしても静かに感動する美しい世界。ハタチの学生、草は夜道で着物姿の幼い女の子を保護する(拾う)。ねこと名乗るその幼女は実は人形なのだった…。細密で写実的で繊細な美しい絵。会話はさすがに時代を感じさせるけれど、哲学的詩的な草の思念にいつもぼーっとなる。ねこの可愛いらしさ。人形のときとそうでないときの表情。飽くことなくいつまででも眺めていられる宝物の1冊。

2021/04/15

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